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AI時代に子どもが身につけるべき力とは? りゅうちぇる「自分を好きになれる子にしてあげたい」

2019年04月09日 07:10  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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2020年度からプログラミング教育が必修となり、「AIが仕事を奪う」と言われる昨今。親は子どもに何を学ばせればいいのでしょう。4月6日放送の「ウワサの保護者会」(NHKEテレ)は、AI時代に子どもが勉強すべきことがテーマでした。

番組には、タレントで0歳児のパパでもあるりゅうちぇるさんが出演し、「自分を好きになれる子にしてあげたい」と、自身の子育て論を語りました。(文:篠原みつき)

プログラミングは「興味のあることを実現・深めるための手段」

学習環境を研究する東京大学の山内祐平教授によれば、プログラミングが必修になるといっても、国語や算数のように新しい教科が出来るわけではありません。例えば、算数の授業の中で問題を分かりやすくするために、「プログラミング的思考」を使って問題を解決する力を身につけさせる、というのが趣旨になります。

尾木ママこと教育評論家の尾木直樹さんは、家庭科の調理実習を例に、「段取りする力を身につけると考えるといい」と補足しました。

また、東京・渋谷のプログラミング教室の主催者は、「(子どもに)プログラマーになってくださいとはまったく思っていない」と語ります。

「プログラミングによって何を成し遂げていくかは、個々の子どもたちの人生ですので、自分の興味のあることを実現したり深めていくための手段として、プログラミングを学んでくれるといい」

IT人材の不足が叫ばれる日本では、プログラマーやITエンジニアを養成したいことは確かでしょう。ただ、どの識者も口を揃えて語ったのは、これからの時代に必要なのは単なるプログラム構築の技術ではないということでした。

大切なのは「挑戦する心、発想力、決める、伝える力、逃げない心」

AI時代の子育てについて著書もある金沢工業大学の三谷宏治教授は、今後必要なのは「試行錯誤する力」だと説きます。ロボットや AI にできない本当の接客やサービス、商品開発、ビジネスを起こすことや、新しいものを生み出せるかどうかで、

「どうやって生み出せるかといえば、やってみるしかない。挑戦する心、発想力、決める、伝える力、逃げない心。そういったものが合わさって試行錯誤がどんどんできる」

といいます。子どもに家族のイベント企画を任せるなど、子どもが自分で決めたことを、親は信じてどんどんやらせてみると良いそうです。

ただし尾木ママは、試行錯誤といっても「いろんな教室に行って『どれもうちの子には合わなかった。才能がない子だった』と言うのは違うのよ。興味を持ってるものが子どもの才能だから、親はそれを支援してあげることが大切」と、親たちに釘を刺しています。

りゅうちぇるさんは、自身の育ち方や子どもへの思いに言及しました。「僕も親がいい感じでほっといてくれたからこそ、個性が伸びて自信につながって、原宿に上京してみようかなって行動力につながって、運命の人とも素敵なお仕事にもめぐり合えた」と語り、

「この子が自分のやりたいことをやっていたら、それを伸ばしてあげたい。自分を好きになれる子にしてあげたいなと思いますね」

「まだ8カ月だけど」と、笑いを交えて語りました。

りゅうちぇるさんは、最近ではイクメンオブザイヤーを受賞しながらも「イクメンという言葉がなくなるくらいパパの子育てが当たり前になるといい」(要約)と発言するなど、その生き方が若者を中心にリスペクトされています。自由な発想力や伝える力、批判からも逃げない姿勢があり、まさに新しい時代の生き方を体現していると感じました。