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オンワードHD減収減益もジル サンダーはデザイナー交代で売上拡大

2019年04月08日 14:42  Fashionsnap.com

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(左から)オンワードホールディングス 執行役員 財務・経理担当 佐藤修氏、オンワードホールディングス代表取締役社長 保元道宣氏、オンワード樫山 代表取締役社長 大澤道雄氏 Image by: FASHIONSNAP.COM
オンワードホールディングスが4月8日、2019年2月期の決算を発表した。今期の売上高は2,407億円(前年比1%減)、営業利益は45億円(同13.7%減)、経常利益は52億円(同12.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は49億円(同7.8%減)と減収減益だった。オンワードホールディングスの保元道宣代表取締役社長は、3年にわたる中期経営計画が終了となる2019年2月期の業績について「この3年間でかなり進化した分野もあるが、トータルでは当初の計画に届かず大きな反省となった」とコメントした。ジル サンダー事業は、クリエイティブ部門の刷新により継続的に売上が拡大しており好調。

 同グループは、欧州事業におけるガバナンスの強化やグループシナジーの創出、機動的な事業活動の推進などを目的に、「ジル サンダー(JIL SANDER)」のブランド企画・販売などを行っているオンワードラグジュアリーグループ S.P.A.の組織再編を3月に実施。これに伴い、日本におけるグローバルブランド事業を運営しているオンワードグローバルファッションを6月に再編し、ジル サンダー事業およびモローパリ事業をそれぞれジル サンダーGmbH(ドイツ)、メゾンモローS.A.S.(フランス)の100%子会社として事業移管する。また、バスストップ事業およびホールセール事業は独自機能の強化を図るためにオンワードホールディングスの100%子会社として新会社を設立する。再編手続きの終了後、オンワードラグジュアリーグループ S.P.A.とオンワードグローバルファッションの2社は解散および合併で消滅する予定。保元社長は欧州事業について「欧州事業の今後の課題はいかに売り上げに結びつけるか。お膝元の欧州地域をはじめ、成長が目覚ましいアジア地域、アメリカなどの巨大マーケットでの拡大に向けた営業・販売・宣伝に焦点を当てていく」とコメントした。
 2020年2月期の連結業績予想については、売上高は6.4%増の2,560億円、営業利益は23.7%増の55億2,000万円、経常利益は10.4%増の57億円、純利益は11.1%増の55億円と発表。また、2019年~2021年にわたる中期経営計画として、3年後に連結売上高2,800億円、営業利益100億円を掲げる。