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ブランパンGTアジア第1大会:メルセデスとポルシェが勝利分け合う。BMW Team Studieがクラス2連勝

2019年04月08日 13:11  AUTOSPORT web

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セパンで行われた2019年ブランパンGTワールドチャレンジ・アジア第1大会マレーシア
ブランパンGTワールドチャレンジ・アジア開幕戦マレーシアが4月5~7日、セパン・インターナショナル・サーキットで行われた。土曜に行われた第1戦はクラフト・バンブー・レーシングの88号車メルセデスAMG GT3(ジェフリー・リー/アレッシオ・ピカリエロ組)が勝利。翌日曜の第2戦ではアブソリュート・レーシングの911ポルシェ911 GT3 R(タナート・サティエンティアクール/フィリップ・ハンプレヒト組)が2019年シーズン初勝利を飾っている。

 SROモータースポーツグループによるシリーズ再編に伴い、ブランパンGTシリーズ・アジアからブランパンGTワールドチャレンジ・アジアと名称を改めて迎えた2019年シーズン。今季開幕戦の地、マレーシア・セパンには合計30台のFIA-GT3、GT4カーが集結した。

 土曜のレース1は雨が落ちるなかでスタートが切られると、5番手のクラフト・バンブー・レーシングの99号車メルセデスAMG GT3が抜群のスタートダッシュを決め、予選ワン・ツーとしたアブソリュート・レーシングの912、911号車ポルシェ911 GT3 R勢を含む4台を交わして首位に浮上する。

 99号車メルセデスを駆るダリル・オーヤンはオープニングラップから約20分に渡ってリードを築くが、次第にペースダウン。これを交わしたアウディスポーツ・アジア・チームTSRTの999号車アウディR8 LMSだった。しかし、レース序盤にして3回目のセーフティカーが導入されたところでピットウインドウオープンの時間を迎えると、ピット勝負を制したソリット・インディゴ・レーシングの97号車メルセデスAMG GT3が後半戦のリーダーとなった。

 リスタート後、後続に8秒のギャップを築いた97号車メルセデス。このまま独走で初勝利を飾ると思われたが、88号車メルセデスを駆るピカリエロが後方5番手から猛チャージをかけ、みるみるうちにギャップを縮める。そして、レース残り3分、ついに2台のメルセデスがテール・トゥ・ノーズとなると、9コーナーのヘアピンで88号車がイン側からオーバーテイクを決め首位を奪取するこに成功。そのままトップチェッカーを受けた。

 逆転を許した97号車メルセデスは4秒差の2位、3位には坂本祐也、デビッド・ラッセル組ハブオート・コルサの27号車フェラーリ488 GT3が入った。

■第1戦に続いて、第2戦でも木下&砂子塾長組がポール・トゥ・ウイン達成

 日曜に行われたレース2は晴天の下でスタートが切られ、2番手グリッドを獲得したパンサー/AASモータースポーツの918号車ポルシェ911 GT3 Rがポールスタートの912号車ポルシェを交わしてリードを築いていく。

 序盤からセーフティカーが導入されるなかでアレキサンドレ・インペラトーリがドライブした918号車ポルシェはピットストップ後も首位をキープしていく。

 しかし、2番手につける911号車ポルシェのサティエンティアクールが除々にその差を詰めていき、残り15分を切ったタイミングで2台の差は1秒以内に。追いつかれながらも粘りの走りをみせていた918号車ポルシェだったが残り5分、最終コーナーでライバルにインを突かれ、ここで首位の座を明け渡してしまった。

 2台はその後も接近戦を演じるが最後は終盤に逆転した911号車ポルシェが0.8秒差で逃げ切って優勝。3位にはクラフト・バンブー・レーシングの99号車メルセデスが入った。レース2を制したサティエンティアクール、ハンプレヒト組はこの勝利でポイントランキング首位に躍り出ている。

 5台がエントリーしているGT4アジア(GT4クラス)では予選Q1、Q2でともにトップタイムをマークしたBMW Team Studieの木下隆之、砂子塾長組81号車BMW M4 GT4が今レースウイークで圧巻の走りを披露した。

 ふたりがシェアしたBMWは両レースとも度々セーフティカーが導入される展開ながら、レース1では12秒、レース2でも16秒の大差をつけて2戦連続ポール・トゥ・ウイン。ライバルのメルセデスAMG GT4勢を寄せ付けない圧勝となった。

 全7大会で行われる2019年ブランパンGTワールドチャレンジ・アジアの次戦、第2大会は5月11~12日、タイのチャン・インターナショナル・サーキットで第3戦と第4戦が行われる。