4月6~7日、マレーシアのセパン・サーキットでFIA-F3アジア選手権の2019年第1ラウンドが開催され、レース1・レース2で笹原右京(ハイテックGP)が優勝。レース3ではジャック・ドゥーハン(ハイテックGP)が優勝を飾った。
2018年からスタートしたFIA-F3アジアは、FIA国際自動車連盟の主導するフォーミュラ再編のなかで生まれたカテゴリーで、タトゥースT-318シャシーにアルファロメオ製エンジンを積み、ジーティ製タイヤを履く。2年目となる2019年は、ブリーラム、鈴鹿までの開幕3戦をブランパンGTワールドチャレンジ・アジアと併催し、終盤2戦は上海で開催される。
第1ラウンドとなるセパンには17台がエントリーしたが、日本人ドライバーは5名が参戦した。2018年のチャンピオンチームであるハイテックGPには、今季ポルシェカレラカップ・ジャパンに参戦する笹原右京がこのラウンドの契約で加入。また、日本チームのスーパーライセンスからは高橋知己と、2018年に全日本F3選手権に参戦していた金丸悠が参戦した。
またB-Max Racing Teamからは、マスタークラスにDRAGONと山口大陸が参戦。ふたりは4月3~4日に富士スピードウェイで行われていた全日本F3選手権のテストを終えて夜にセパンに移動。金曜からFIA-F3アジアに挑むタイトなスケジュールでの参戦となった。
4月5日に行われた予選1回目では、ダニエル・カオ(アブソリュート・レーシング)がポールポジションを獲得。笹原が2番手、二輪世界王者ミック・ドゥーハンの息子であるジャック・ドゥーハン(ハイテックGP)が3番手につけた。続く予選2回目では、ドゥーハンがポールポジションを獲得。トミー・スミス(ピナクル・モータースポーツ)が2番手、笹原が3番手、4番手高橋、5番手金丸と続いていた。
5日のレース1では、2番手から笹原が好スタートを決めると、ドゥーハンに対して2.512秒差をつけ優勝。初めてのパッケージながら見事F3アジアでのデビューウインを飾った。3位はカオ、高橋が7位、金丸が8位という結果に。DRAGONは13位でフィニッシュし、マスタークラス優勝を飾った。
6日のレース2は、レース1の結果でのグリッドとなったが、笹原はスタートでドゥーハンを抑えると、そのままポール・トゥ・ウイン。連勝を飾った。ドゥーハンが2位、ブレンドン・ライヒ(ブラックアーツ・レーシング)が3位に。金丸は6位、高橋が7位となった。DRAGONは14位でマスタークラス連勝。山口がクラス2位となった。
7日のレース3では、ポールポジションのドゥーハンがスタートを決める一方、2番手スタートのスミスがやや遅れ、3番手スタートの笹原を牽制。ただ1コーナーではドゥーハン、笹原という順位となり、スミスの間隙を突いた4番手スタートの高橋が3番手に浮上した。
笹原はドゥーハンに1秒以内につける戦いをみせたが、最後はドゥーハンが0.939秒差で逃げ切り。ドゥーハンが優勝、笹原が2位、そして3位は高橋という結果となった。金丸は8位でフィニッシュ、山口は14位となりマスタークラス優勝を飾った。
第1ラウンドを終えて、笹原が68ポイントを稼ぎランキング首位に。ドゥーハンが2位、ライヒが3位につけている。マスタークラスはDRAGONが62ポイントで首位に立っている。