バーバー・モータースポーツパークで開催されたインディカー・シリーズ第3戦。ポールポジションからスタートした佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が、昨年のポートランド戦以来となるインディカー通算4勝目を挙げた。
ロードコースでは初となるインディカー8度目のポールポジションを獲得した佐藤琢磨。チームメイトのグラハム・レイホールと並んでスタートを迎える。
好スタートでホールショットを決めた琢磨は、レイホールと1秒差でトップを走行。徐々にリードを広げ、17周を走行して1回目のピットストップを迎えた。しかし、左リヤタイヤの交換に手間取り、タイムロスしてピットアウトする。
翌周、レイホールとスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)がピットイン。レイホールはトラブルで大きく遅れ、トップ争いから脱落。素早いタイヤ交換でピットアウトしたディクソンだったが、琢磨のすぐ後ろでピットアウトとなった。
ファーストスティントを伸ばしたセバスチャン・ブルデー(デイル・コイン)が28周を走行してピットインし、再びトップに立った琢磨は2番手との差を再び広げ始める。
30周を終え琢磨、ディクソン、ジェームズ・ヒンチクリフ(アロウ・シュミット・ピーターソン)、アレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)、ジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)の順に。
6秒差をつけ37周終わりで琢磨は2度目のピットイン。再びブラックタイヤでコースへと戻っていく。
トップを快走し、完璧なレースを展開する琢磨。50周を終え、2ストップ作戦で2番手を走行するブルデーとの差は6秒。3番手にディクソン、ヒンチクリフ、ロッシの順でレースは終盤戦へと向かう。
57周目、レイホールがマシントラブルでコース上にストップしてしまう。さらにマックス・チルトン(カーリン)がピットロード入り口でトニー・カナーンと接触しタイヤバリアにクラッシュ。イエローコーションでピットがクローズする前に、このタイミングで各車がピットへ流れ込む。
翌周、イエローフラッグが振られ1回目のコーションに。琢磨はトップをキープ。ピット作業でディクソンが2番手に浮上。ブルデー、ヒンチクリフ、ロッシの順に。
レースは、66周目にレースは再開。築いたマージンが消えてしまった琢磨だが、リスタートでトップを守り、ディクソンと2秒弱の差をキープ。安定したラップを刻んで勝利へと邁進していく。
勝利が目前に迫り焦ったのか、コースオフを喫した琢磨だったが、そのままトップを守ってインディカー4度目のトップチェッカーを受け、今シーズン初優勝。ポールポジション、最多ラップリードのボーナスポイントも獲得するパーフェクトウインを達成した。