■ギリギリの状態で高橋巧から逃げ切った中須賀の強さ これでレース1はYAMAHA FACTORY RACING TEAMの独壇場かと思われたが、チームは一抹の不安を抱えていた。これもツインリンクもてぎの独特なコースレイアウトに因るものだが、ソフトコンパウンドのタイヤの方がYZF-R1のパフォーマンスを引き出しやすいということだった。
そこでTeam HRCはスターティンググリッドでフロントブレーキに修正を加え、YAMAHA FACTORY RACING TEAMも策を練った。だが、高橋巧のフロントブレーキは、レース終盤の90度コーナーで悲鳴を上げてラインを外してしまう。この瞬間、2人の戦いは決着するが、YAMAHA FACTORY RACING TEAMもギリギリの状態だったことは想像に難くない。