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広瀬アリスが明かす、『ラジエーションハウス』座長・窪田正孝への安心感 「一瞬で空気感を作る」

2019年04月06日 07:51  リアルサウンド

リアルサウンド

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 広瀬アリスが、本名と同じ“広瀬”役で出演する、4月8日スタートの月9ドラマ『ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~』(フジテレビ系)。同名コミックを原作とした本作は、放射線科“ラジエーションハウス”を舞台に、患者の病とケガの根源を見つけ出す“縁の下のヒーロー”たちの戦いを描く。


 広瀬演じる広瀬裕乃は、窪田正孝演じる主人公の唯織の同僚の新人放射線技師。患者の役に立ちたいという一心で何事も一生懸命頑張るが、物覚えが悪くて不器用なため、いつも空回りしてしまう役どころだ。


【写真】広瀬アリスの第1話登場シーン


 今回、撮影に参加してまだ間もない広瀬に、本作への意気込みなどを語ってもらった。


 なお、リアルサウンド映画部では、本日より4月8日の第1話放送に向けて、カウントダウンと共に出演者のインタビューを掲載していく。


■「芝居との向き合い方も変わりました」


――『大切なことはすべて君が教えてくれた』以来、約8年ぶりの“月9”出演。当時との一番大きな違いは?


広瀬アリス(以下、広瀬):10代の頃は、ただただ“楽しい”という感覚で仕事をしていました。怖い物知らずだったところがあるので、重みが違うと感じています。


――具体的に、どのような経験がその重みにつながったのでしょう?


広瀬:単純に、年齢です(笑)。少しずつ落ち着いてもいきましたし、先輩方から刺激を受けて、芝居との向き合い方も変わりました。


――今回、役柄と苗字が同じことが話題ですが、他にも共通点が多いそうですね。実際に演じてみていかがですか?


広瀬:実は、まだ撮影が始まったばかりなんです。これから裕乃の肉付けをしていく中で、自分と近いキャラクターになるのかなと思っています。


――役柄が自分に近いからこそ、難しい部分はありますか?


広瀬:近くても近くなくても、基本的に難しいですね(笑)。彼女の気持ちや会話の間について、自分の考えと違うお芝居を(鈴木雅之)監督から提案された時には「(肩を落として)そっちかぁ」と思ったり。今は、監督と自分の“裕乃”をすり合わせている段階です。


――裕乃を演じる上で、意識していることも教えてください。


広瀬:監督から「裕乃は一番ピュアで、視聴者と同じ目線に立っている女の子」と言われました。個性が強いキャラクターの人がいっぱいいるので、その方たちにたくさん振り回されながら、不器用ながらも頑張っていくところは、しっかり守ってお芝居していきたいと思っています。


――広瀬さんはふだん、どのように役作りを?


広瀬:事前に固めることはなくて、現場に行ってから作っていきます。みなさんの雰囲気を見て、そこに合わせていく感じです。でも今回はまだ、みなさんと全然同じシーンを撮っていないんですよ(笑)。放射線技師についての資料はいただいたので、よく読んでいますが……。


――放射線技師の印象は変わりましたか?


広瀬:2月に腸炎を患った時に、ちょうどレントゲンを撮ったんです。その時は、体調が悪いながらに「今度、こんな役をやるんだな~」って思いました(笑)。どんなことをやるのかなって、なんとなく見ていましたね。


――辛い中でも、女優魂は捨てなかったのですね。


広瀬:いや~、ちょこちょこっと見ていただけですけどね(笑)。


――初めての医療ドラマですが、もともと医療ドラマにはどんなイメージがありましたか?


広瀬:とてもシリアスで、手術シーンが一番メインになるようなイメージを持っていました。でも、今回は手術シーンもないですし、レントゲンやMRI、CTなどを撮る放射線技師の話。花形ではないけど、彼らがいないと病気が見つからない“縁の下の力持ち”。ふだんはフィーチャーされない部分にスポットが当たっているので、すごくおもしろいと思います。


――特に、どこに注目してほしい?


広瀬:簡単には見えないものを見つけようとしているので、そこに対する泥臭さみたいなものが、今までの医療ドラマとまた違うところなのかなと。放射線技師がどんな仕事なのかを知っていただきたいですし、プラスアルファでそのすごさが伝わればいいなと思います。全部がシリアスではなく、コミカルなやり取りもあるので、笑ったりもしていただけたら嬉しいです。


――多くの作品で主演を演じられている中、今作はバイプレイヤーとしての出演。作品との向き合い方に違いはありますか?


広瀬:主演か主演じゃないかは、あまり関係ないです。何かあった時には、主演の窪田くんに“ポイッ”とできるという安心感はありますが(笑)。自分のキャラクターをしっかり演じられればいいなと毎回思っているので、そこは変わらないです。


■「目標を立てると、現実とのギャップに耐えられない」


――クランクイン直後ではありますが、現場の雰囲気はいかがでしょう?


広瀬:おばっさー先生(本田翼)や窪田くんは前にもご一緒させていただいていますし、エンケン(遠藤憲一)さんも浅野(和之)さんも一緒にバラエティの収録をしているので、ドラマの撮影はほとんどしていないのに、すでに“知り合い”から“チーム”になれました(笑)。


――窪田さんとは『モンスターストライク THE MOVIE ソラノカナタ』で声の共演をされていて、今回ドラマで再共演ですね。


広瀬:恥ずかしさもありつつ、不思議な感じです。でも、窪田くんはそこに唯織として居てくれる。一瞬で空気感を作ってくださるので、とてもありがたいなと思っています。


――やはり、チームの中心は窪田さん?


広瀬:そうですね。


――他のみなさんの役割分担は、どんな感じなのでしょう。


広瀬:みんな、あんまり人の話を聞いてない気がするなぁ(笑)。それぞれ言いたいことを言って、ワ~って盛り上がって、なんとな~くまとまるっていう。結構、みんなおしゃべりなイメージですね。


――(笑)。裕乃は患者に感情移入するタイプですが、共感しますか?


広瀬:私は漫画を読む時、老若男女関係なく感情移入しちゃうんです。主人公と一緒のタイミングで、ポロポロ泣いたり(笑)。なので、感情移入しやすいという意味では似ているかもしれません。


――感情移入しやすいタイプだと、お芝居をしていてしんどくなることもありそうです。


広瀬:そこはもう、慣れですよね(笑)。感情移入する時はするし、そうじゃない時もあるし。このお仕事を始めて12年くらい経つので、バランスをうまくコントロールできるようになったと思います。


――ドラマの中で、唯織は画像を通して真実を見抜きますが、広瀬さんは細かいことに気づくタイプですか?


広瀬:(小声で)いや、気づかないです。ここまで大雑把な人はいないんじゃないかって、びっくりされます(笑)。


――なにかエピソードはありますか?


広瀬:本当に、何にも気にしないんです。連絡をくれればウチに泊まってもいいし、「フリーでどうぞ」って。冷蔵庫を開けて好きなものを食べればいいし、お風呂入りたければ入ればいいし……。


――そこまでですか! 広瀬さん、だまされやすかったりもします?


広瀬:いや、基本は疑いから入るので大丈夫です(笑)。心を開いた人には、お好きにどうぞって感じですね。


――なるほど(笑)。今作は「写真」がキーワードになっていますが、ふだん写真はよく撮りますか?


広瀬:私が撮る写真の9割は犬です。毎日マネージャーさんに見せて、「かわいい」と言ってもらえれば、それで満足なんです(笑)。寂しい時にも、ワンちゃんを見て「あぁ、かわいい」って。親バカなので、同じ動画を毎日見るんです。飽きもせず(笑)。


――愛犬家あるあるですね(笑)。では最後に、新年度スタートということで抱負をお願いします。


広瀬:抱負って、あんまり考えたことないんですよね。マイペースにいければいいな~って。


――昔から、そういうタイプですか?


広瀬:いや、そんなことはないですよ。中学に入学した時にも“キレイにノートをとるぞ”と決めて、土偶だけめちゃめちゃ詳しくなるみたいなタイプだったので(笑)


――土偶って、ものすごく初めのほうですよね(笑)。


広瀬:そうです、そうです(笑)。そのぐらいスタートダッシュだけ良くて、後は失速していくタイプ。しかも目標を立てると、現実とのギャップに耐えられなくて「駄目だ~」って、全部がイヤになっちゃう性格なんです。なので、ここ1、2年は「明日を生きるぞ」くらいに考えるようになりました。周りと比べちゃうと、無駄にストレスが溜まったりもしますしね。マイペースに、ストレスもかからない程度に、楽しくやっていけたらいいかなと思っています。


(nakamura omame)