WEC世界耐久選手権に参戦しているTOYOTA GAZOO Racingはフランス、ポール・リカールでトヨタTS050ハイブリッドの耐久テストを実施中だ。4月3日から行われたている同テストではローダウンフォース仕様のエアロキットが使われている。
全8戦中6戦を終えた2018/2019年WEC“スーパーシーズン”でチームランキング首位に立ち、ドライバーズランキングでもセバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、フェルナンド・アロンソの8号車組が僚友マイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ-マリア・ロペス組7号車を15ポイント話してリードしているトヨタ。
レース後の車検で車両規定違反が見つかり両車失格となった第3戦シルバーストンを除く、すべてのレースでワン・ツー・フィニッシュを飾っているチームだが、残り2戦、特に連覇を目指すル・マン24時間に向けて着々と準備が進められている模様だ。
WECのレギュレーションでは現在、LMP1チームはシーズンをとおしてふたつのエアロキット(多くはハイダウンフォース仕様とローダウンフォース仕様)を使用することができるとされている。トヨタは今季、開幕戦スパと第2戦ル・マンでローダウンフォース仕様で走り、第3戦以降のフライアウェイラウンドではコーナーリングを重視したハイダウンフォース仕様を採用している。
今回のテストは3日間の日程で行われ、サーキットに現れた8号車トヨタTS050ハイブリッドが、最終戦ル・マンとその前哨戦となる第7戦スパ6時間で使用すると考えられるローダウンフォース仕様のエアロキットを装着していたことが確認された。
また、公開された画像からは、フロントノーズ両脇にブラックのラインが新たにペイントされているのも見て取れる。しかし、マシン自体に大きな変更はなく、トヨタのスポークスマンも、「今回のテストで試したエアロキットはWECスーパーシーズンの序盤2戦で使用したものと同じ」と話している。
このスポークスマンによればテストは各日9時から19時まで続けられ、全6名のドライバーが参加しているという。ただし、F1第2戦バーレーンGP後のテストに参加したアロンソだけは木曜日にチームに合流している。