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250ccクラスでも豪華絢爛。走行性能もワンランク上なホンダCBR250RR/市販車試乗レポート

2019年04月03日 06:11  AUTOSPORT web

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250ccクラスでも豪華絢爛。走行性能もワンランク上なホンダCBR250RR
ホンダCBR250RRのデビューは2017年5月。そして2018年11月に新色登場でリフレッシュした。幅広いユーザー層が興味を示す250ccクラスのスーパースポーツだが、その最高峰に君臨する贅沢な一台として既に定評がある。

 先ず印象的なのはアグレッシブで逞しいスタイリングだ、スマートに決まるスポーティーなライディングポジション。そしてフットワークの良い前後サスペンションに元気の良いパワフルなエンジン等、すべてにわたって上等な出来ばえに驚かされる。

 それもそのハズ、CBR250RRの価格は税込みで80万6,760円。ライバルの250ccスーパースポーツと比較すると20万円程高価なのだ。素直な気持ちとして「良くて当たり前!」と思えてしまうのも正直な所だ。

 しかし、じっくりと乗り込むにつてれ、その価格差は決して大きな物ではないと感じて来るから不思議なものだ。「良い物は良いな!!」という思いにかられたのが正直な感想なのである。

■走りも装備も250ccクラスのなかで最高峰
 筋肉質なフォルムは如何にも走りそう。鋭い面構えからヒップアップでフィニッシュするウェッジシェイプな外観デザインは精悍。ラジアルタイヤの標準装備を始め、フライバイワイヤー式スロットルコントロールが投入されたエンジン。上質な働きぶりを披露する前後サスペンションと強力なブレーキ。スマートにフィットするライディングポジション等、全体的に格上の仕上がりが直感できた。

 ライダーの上体が、軽い前傾姿勢となるスポーティーな乗り味。適度なバックステップと遠すぎないハンドル位置に無理はなく、下半身の筋力を生かしてごく自然な感じでスポーツする気分になれてしまう。前傾姿勢はさほどきつくなく、市街地での普通の移動走りやロングツーリングでも快適だろう。

 しかも峠道やサーキットでのスポーティーな走りが、思いのままに扱える。ラジアルタイヤのグリップ感、細かい衝撃にもレスポンス良く小気味よい吸収性を発揮する前後サスペンションもあいまって、積極的な体重移動等がしやすく操縦性が良いからだ。コーナリングを楽しいと思える事は請け合いなのである。

 ショートストローク・ツインエンジンの噴き上がりもこれまた小気味よい。3500回転からモリモリとトルクを増す柔軟な出力特性は市街地でも扱いやすい。レッドゾーンは14,000回転から。その気になれば回転計は一気にその領域へ飛び込むが、REVインジケーターは10,500回転から点灯を始めて適切なシフトアップを促してくれる。

 6000回転、そして8000回転を超える当たりのパンチ力も侮れない。トップギヤ100㎞/hクルージング時のエンジン回転数は7000回転だった。

 前後サスペンションはシッカリした剛性感があり、決して乗り心地をスポイルしない巧みなフットワークも秀逸。操舵レスポンスも素直でとても扱いやすい。コーナリング中も旋回ラインがピタリと決まりその安定性の高さが安心感を生む。バイク自体がキチンと定状円旋回を保つかのような綺麗なラインを描いてくれるところにも感心させられた。

 ラップタイム計測もできるフルデジタルメーターは表示が4パターンから好みに設定可能。エンジンパフォーマンスは3モードから選択できる。スロットル操作に対するレスポンスがダイナミックにもなるし、優しく穏やかにもできる。ラジアルタイヤの標準装備を始め、CBR250RRはライバルには無い自慢できる魅力的要素に溢れているのだ。