ルノー製パワーユニット(PU/エンジン)の信頼性の問題が、バーレーンGPで再発するという厳しい事態となった。
ルノーのダニエル・リカルドとニコ・ヒュルケンベルグのふたりがリタイアしたことで、チームはレッドブル・ホンダF1チーム代表のクリスチャン・ホーナーから揶揄されることになってしまった。
ポイント圏内を走行していたヒュルケンベルグとリカルドは、明らかにPUトラブルが原因で日曜決勝の終盤に、ふたりともほぼ同時にリタイアしてしまったのだ。
このダブルリタイアによって、ルノーはポイントを獲得できず、前戦オーストラリアGPでもリタイアしているリカルドにとって、ルノーでのスタートはいっそう悲惨なものになった。
ルノーのマネージングディレクターを務めるシリル・アビテブールは、当然のことながら2台のリタイアに頭を痛めているが、それ以外にも初期的な問題の増加に悩まされている。
「冬の間、集中的に懸命な作業を行なったが、我々の2019年シーズンのスタートは非常に良くない」とアビテブールは語った。
「メルボルンと同様に、バーレーンでも両マシンに起きた電子系のささいな問題で、予選結果に大きな悪影響が出た」
「そして今日のレースは、フィニッシュまであと少しのところで、突如として終わってしまった。これらの問題は以前にも起きたものだが、バーレーンで修正することができなかった」
「マシンは2台とも、一発の速さとレースペースで高い競争力を示していたので、これらの問題は非常に苛立たしく受け入れがたい」
「我々は信頼性に焦点を切り替え対応しなければならない」
ヒュルケンベルグとリカルドは、ターン2で走行不能になったマシンを停め、マシンが安全に退避できるようにセーフティカーが導入された。
それにより、2戦続けてレッドブルに表彰台をもたらそうというマックス・フェルスタッペンの試みは、残念ながら失敗に終わった。彼はその時点で、パワーユニットのトラブルで失速していたフェラーリのシャルル・ルクレールに迫っていたのだ。
ホーナーは、レッドブルの元エンジンパートナーであるルノーを皮肉るチャンスを見逃さなかった。
「ルノーの自滅は残念ながら、我々の表彰台の助けにはならなかった」とホーナーは報道陣に語った。
「皮肉なものだね。彼らのパワーユニットを使おうが使うまいが、表彰台を獲得できないというのは!」