石井裕也監督の新作映画『町田くんの世界』の予告編が公開された。
6月7日から全国公開される同作は、安藤ゆきの同名漫画が原作。運動や勉強が苦手で見た目も平凡だが、人を愛する才能と人から愛される才能を持つ町田くんが、突然現れた猪原さんとの出会いをきっかけに初めて芽生える「わからない感情」に触れたことから、周囲の人間を巻き込む展開に発展する、というあらすじだ。町田くん役の細田佳央太とヒロイン猪原奈々役の関水渚は、演技経験がほとんどなく、1000人を超えるオーディションで選出された新人。
公開された予告編には、町田くんが高畑充希演じるさくらに「さくらさんは大切な人だよ」と声をかけたり、岩田剛典演じる氷室の「必死こいて生きても意味ねえぞ!」というセリフに対して「いま一生懸命な顔してる」と切り返したりする様子や、池松壮亮演じるジャーナリストの吉高が「やっぱり凄い青年だ!」と叫ぶシーンに加えて、猪原さん、前田敦子演じるりら、戸田恵梨香演じる吉高葵、佐藤浩市演じる日野、北村有起哉と松嶋菜々子演じる町田くんの両親の姿が写し出されている。
細田は「町田くんのキャラクターに悩んでいた僕に、石井監督は『全人類を家族だと思う子は、この世に町田くんしかいない。困った時は、神様のような子だと考えてみなさい』と声をかけて下さいました。それくらい彼は唯一無二で、素敵な子だと。その言葉をいただいてからは、町田くんという役に少し近づけた気がします」とコメント。
関水は「猪原さんは、感情豊かなキャラクターだと思います。怒るシーンなどは『リミッターを外して振り切った演技をするように』と石井監督が指導してくださいました。振り切るということが難しくて、とても悩みましたが、それを意識して猪原さんを演じました」と述べている。