BTCCシリーズは恒例の開幕前公式テストには、新型モデルを含む全30台のマシンが集結 2019年のBTCCイギリス・ツーリングカー選手権開幕を4月6~7日に控え、シリーズは恒例の開幕前公式テストを開催。ラウンチイベントを終えた翌日3月27日にはブランズハッチのインディ・レイアウトに集った全30台のマシンが一斉に走行を開始し、今季からCobra Sport AmDチームに移籍しFK2ホンダ・シビック・タイプRをドライブするサム・トルドフがトップタイムをマークしている。
3月26日にロンドン郊外のヒーバー・キャッスルでシーズンラウンチを開催したBTCCシリーズは、翌日には開幕戦の舞台でもあるブランズハッチに移動して単日開催となる恒例のプレシーズンテストを実施。別名“メディアデイ”とも呼ばれる当日のスケジュールには、この日がお披露目となる2019年仕様のマシンカラーリングをまとうNGTC仕様ツーリングカーたちが、本格テストを前に合同撮影に臨んだ。
2017年ドライバーズチャンピオンでもあり今季もエイドリアン・フラックスのカラーリングをまとうチームBMRのアシュリー・サットンは、引き続きブルーとホワイトのスキームが印象的なスバル・レヴォーグGTをドライブ。
そのチームメイトにはボクスホール・ワークスのパワー・マックス・レーシングから移籍を決めたセナ・プロクターを新たに迎え、改良型のEJ20ボクサーを搭載して心機一転の2台体制でシリーズを戦うことを発表した。
その一方で体制拡大を果たしたチームの代表格として、昨季までユーロテック・レーシングが走らせてきた2台のFK2型ホンダ・シビックの機材を購入したAmD.comチームは、既存のアウディS3セダンBTCCのチーム名をTradePriceCars.comに変更。ジェイク・ヒルに加えて元F1ドライバーのマーク・ブランデルを起用するサプライズでオフの話題をさらった。
そのアウディS3セダンの2台はヒルとブランデルでカラーリングが分けられ、自動車保険のOodle(ウードル)から支援を受けるヒルのマシンがピンクとホワイトに。HP(ヒューレット・パッカード)とのパートナーシップを発表していたブランドルのマシンは、ブルーとホワイトのシンプルな色合いとなった。
迎えたテストセッションでは午前、午後ともにその移籍組トルドフがタイムシートの上位を席巻し両セッションで首位に立つと、最終的にコブラスポーツのシビックはただ1台だけ48秒台を突破する47秒927で総合トップタイムを記録してみせた。
この数字は昨季開幕戦、まさに同じマシンでジャック・ゴフが記録したポールポジションタイムを上回るコースレコードとなっている。
一方、午前のセッションまでは総合2番手に入り新型モデルながらすでに高い戦闘力を備えることを証明していたウエスト・サリー・レーシング(WSR)のワークスBMW、Pirtek Racingカラーのアンドリュー・ジョーダン(BMW330i Mスポーツ)だったが、そのニューマシンを上回り総合2番手となったのはモーターベース・パフォーマンスのトム・チルトン(フォード・フォーカスRS)で、午後のセッション最終アタックの周回でベストを更新してみせた。
そのチルトンに続き、チーム・ダイナミクスで2年目のシーズンを迎えるダン・カミッシュ(FK8ホンダ・シビック・タイプR)も0.016秒差の3番手に滑り込み、午前のタイムを更新したジョーダンを4番手に追いやっている。
そして5番手につけたもう1台のコブラスポーツAmDシビック、ロリー・ブッチャーに続いて6番手に入ったのは、こちらも今季ブランニューモデルとなるトヨタ・カローラBTCCのトム・イングラムで、7番手の2018年王者コリン・ターキントン(BMW330i Mスポーツ)や9番手のマット・ニール(FK8ホンダ・シビック・タイプR)らを抑えて、ワークスチームとなるチーム・トヨタGB withスピード・ワークス・モータースポーツにとって上々の船出を飾っている。
また、2019年デビューのルーキー対決は、ブランデルのアウディとF1王者ルイス・ハミルトンの弟で、ROKiT Racing with Motorbaseのフォード・フォーカスRSに乗るニコラス・ハミルトンを上回ったダニエル・ロウボトム(メルセデス・ベンツAクラス)の22番手となっている。caption id="attachment_468088" align="aligncenter" width="660"] モーターベース・パフォーマンスのトム・チルトンが最後の最後で2番手に浮上[/caption]