「今の会社に不満がある」「キャリアアップしたい」など理由はさまざまだが、転職を考えたことがある人は多いだろう。転職でも売り手市場が続いており、チャンスは多い。しかし、実際に行動に移す人は限られている。本当は転職したいと思っているのに何のアクションも起こせないのはなぜなのだろうか?
キャリコネニュース編集部では、口コミサイト「キャリコネ」に集まった口コミや、記事取材のインタビューを通してそんな"転職できない人"をタイプ別にキャラクター化してみた。今回は、「強がり現実逃避さん」タイプを紹介する。
自慢話が多いが、実は繊細? 「強がり現実逃避さん」の生態
「強がり現実逃避さん」は、名の知れた企業に勤め、これまでの仕事でもある程度の結果を残してきたケースが多い。頼りがいがあり、全身から自信のあるオーラがにじみ出ているため、仕事も任されやすい。普段の会話のなかでは、同期の中で早くに出世した話や、仕事で活躍した話など、自慢話が多く聞かれる。
ただし、過去の栄光を何度も語っていたり、実はそれほどでもないことをさも凄そうに語っていたりすることもある。周囲からは、「また同じ話しているな…」と思われがちだ。年齢を重ねるほどその傾向が強まる。
転職に関して話を振ると、
「また取引先から『ウチにこないか』って言われちゃって~」
「転職すればいいポジションでやれると思うんだけどね」
などとやはり自慢話が始まるが、実際には転職活動はしない。
プライドが傷つくのが怖くて動き出せないケースも?
「強がり現実逃避さん」は、自尊心が強いこともあって現状に満足しておらず、より良い職場環境を求めている。しかし、実際には「上には上がいる」ということを心のどこかでわかっているのだ。
過去の成功を何度も持ち出し、強がって自慢する言動の陰には、「評価が下がるのが怖い」という繊細な一面が隠れているのだろう。転職活動をすることで、築き上げてきた"自分像"と、実際の市場価値とのギャップを目の当たりにする可能性もある。それが怖くて転職活動を避けているケースもあるのだ。
しかし、実際に転職活動をしてみれば、むしろ予想以上に評価されることもある。また、就職・転職には当然"縁"もあるため、転職活動がすぐにうまくいかなかったからといって、これまでの実績や人間性が否定されるわけではない。
思い切って一度動き始めてみれば、自分を客観視するきっかけにもなるだろう。求めている条件に対してスキル不足だったとしても、次のチャレンジに向けてやるべきことが見えてくるかもしれない。
虚勢を張り続けていると、次第にギャップが広がり、社内の評価も下がっていく可能性がある。まずは思い切って自分の本心を見つめ直すところから始めてみては。