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中上、MotoGPアルゼンチンGPでの7位フィニッシュはドライレースでのベストリザルト「大きな自信になった」

2019年04月01日 19:11  AUTOSPORT web

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リンスとポジションを争う中上
MotoGP第2戦アルゼンチンGPで、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は7位フィニッシュを果たした。タイヤのグリップに苦しんだという中上。そんななかで手にしたシングルフィニッシュの結果に、「すごくうれしい」と納得のいくレースだったことを明かしている。

 3回のフリー走行では総合結果11番手。僅差で予選Q2へのダイレクト進出を逃したものの、中上はアルゼンチンGPの週末、コンスタントに10番手以内のリザルトを残していた。Q1から挑んだ予選ではトップタイムでQ2へ進出。自己ベストタイのグリッドとなる9番手を獲得した。

 迎えた決勝レースでは、タイヤチョイスに悩んだ。

「昨日(予選日)の時点では、リヤはミディアムがいいかなと感じていましたが、決勝前にワークスチームのマルク(・マルケス)とホルヘ(・ロレンソ)のふたりがソフトで行くということがわかり、自分もそれにならいました」

 アルゼンチンGPの決勝レースでは大部分のライダーがフロントにハードを選択した一方、リヤのタイヤ選択が分かれた。中上が下した決断はフロントにハード、リヤにソフト。中上が語るように、レプソル・ホンダ・チームのマルク・マルケスとホルヘ・ロレンソと同じタイヤ選択だった。

「リヤに選択したソフトは、フリー走行では20周くらいまで走っていましたが、そこから先は未知の世界だったので、どうなるのだろうと思いました」

 決勝レースでは「グリップにすごく苦戦した」という。レース中にはブレーキング時、タイヤが厳しい状況にあるような様子も見せていた。しかし、中上はスタートから8番手、9番手付近をキープすると、上位から離されることなく、マーベリック・ビニャーレス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)やアレックス・リンス(チーム・スズキ・エクスター)などと争いながら、2番手争いの集団に迫った。

 最終ラップ、中上の前方を走るビニャーレスとフランコ・モルビデリ(ペトロナス・ヤマハSRT)が交錯し、転倒。9番手を走っていた中上は、7番手に浮上するとそのままチェッカーを受けた。厳しい状況にあってもポジションを落とすことなく食らいつき、コンスタントに刻んだラップタイムがもたらした結果だ。中上は終盤を除き、レースをとおして1分40秒台前半の安定したラップタイムで周回を重ねていた。

 7位という結果は、2018年第19戦バレンシアGPの6位に次ぐリザルト。中上にとって、ドライコンディションのレースではベストリザルトとなった。

「結果的にタイヤチョイスはよかったと思います。今日もしっかり走りきって7位でフィニッシュしました。大きな自信になりました。次のアメリカではさらに上位を目指します」

 開幕戦カタールGPに引き続き、トップ10圏内でレースを終えた中上。アルゼンチンGPで得た「大きな自信」を手に、アメリカズGPに臨む。