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「しまむら」セール企画など打ち出すも主力事業の客足伸びず、純利益は46.2%減の159億円に

2019年04月01日 18:52  Fashionsnap.com

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北島常好代表取締役社長 Image by: FASHIONSNAP.COM
しまむらが、2019年2月期の決算説明会を4月1日に開催した。今期の売上高は5,459億9,600万円(前年比3.4%減)、営業利益は254億5,100万円(同40.7%減)、経常利益は262億4,500万円(同40.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は159億9,600万円(同46.2%減)と減収減益だった。
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 同社の主力であるしまむら事業では、上期に「65th誕生祭」や「感謝祭」といったセール企画を打ち出したことで客単価の低下を招いたほか、客足が期待したほど伸びなかったという。下期からは既存店業績の回復を図るべく、社内の組織変更やトレンド商品を店内販促と連動させるなど改善策を図ったが、通期の売上は前年実績を下回った。売上低下の要因には、売り場の省スペース化を進めすぎたことにより分かりにくい陳列形態となった点や、供給サイドに立脚するあまり顧客視点から大きく外れた商品展開となった点などを挙げた。
 北島常好代表取締役社長は、同社の今回の業績について「気象や消費傾向といった変動リスクに十分に対応できていたとは言えない結果となった。在庫が膨らみ、値下げによる在庫処分を実施したが、結果として粗利益を低下させるといった悪い流れを断ち切れなかった」とコメント。来期は既存店業績の改善およびブランド力の回復を目指し、店舗や商品構成力の改革を進める。市場や消費動向の注視、社員の能力向上、消費増税対応の3つを重点課題とし顧客本位の店作りに取り組むという。連結業績予想については、売上高は3.1%増の5,630億円、営業利益は36.5%増の347億3,500万円、経常利益は36.1%増の357億1,000万円、純利益は46.8%増の234億8,000万円と発表した。