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マルケス、MotoGアルゼンチンGPで追随許さぬ独走優勝。2位ロッシは12戦ぶりの表彰台返り咲き

2019年04月01日 05:21  AUTOSPORT web

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マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)
MotoGP第2戦アルゼンチンGP MotoGPクラスの決勝レースがアウトドローモ・テルマス・デ・リオ・オンドで行われ、マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)が独走で優勝を飾った。また、バレンティーノ・ロッシ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)が2018年第9戦ドイツGP以来となる2位表彰台を獲得。中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は7位フィニッシュを果たしている。

 Moto3クラス決勝レース開催時には重たい雲が立ち込めていたものの、雨粒は落ちることなく、MotoGPクラスの決勝レースはドライコンディションのもと、気温27度、路面温度41度のなかで行われた。

 ホールショットを奪ったのはポールポジションスタートのマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)。マルケスにアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ミッション・ウィノウ・ドゥカティ)、ジャック・ミラー(プラマック・レーシング)、バレンティーノ・ロッシ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)などが続く。2番手スタートのマーベリック・ビニャーレス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)は開幕戦に続き好スタートならず、5番手にまでポジションを落とす痛恨のスタートとなった。

 マルケスは2周目で1分39秒426のファステストをマーク。2番手のドヴィツィオーゾなどが1分40秒台なのに対し、ひとり1分39秒台のタイムを連発して後続を引き離す。マルケスは序盤からハイペースで周回を重ね、ドヴィツィオーゾ以下とのアドバンテージを拡大。3周目を終えるころには、トップのマルケスと2番手を走るドヴィツィオーゾとの差は3秒以上にまで開いていた。

 ひとり旅を続けるマルケスの後方では2番手争いが展開。2番手集団を率いていたドヴィツィオーゾに、ロッシが襲い掛かる。4番手スタートのロッシは好スタートから2番手集団につけていたが、6周目にしてドヴィツィオーゾをオーバーテイク。2番手に浮上する。しかしロッシはその後、ラインを外してオーバーランを喫し、3番手に後退した。

 ロッシは7周目の最終コーナーで再びドヴィツィオーゾのインに飛び込むと、2番手を奪取。そんな接戦を展開するロッシとドヴィツィオーゾの後方には、フランコ・モルビデリ(ペトロナス・ヤマハSRT)、ミラー、ダニロ・ペトルッチ(ミッション・ウィノウ・ドゥカティ)、そしてビニャーレスが続いていた。彼らがロッシ、ドヴィツィオーゾと争うには、あとほんの少し距離を縮めなければならない状況だ。

 14周目、ロッシの背後にぴたりとつけていたドヴィツィオーゾが4コーナーでロッシをオーバーテイク。ふたりのタイムもほぼ拮抗したまま、2番手争いはレース終盤にまで及んだ。

 一方、トップを走るマルケスは、残り10周の時点で10秒以上のアドバンテージを築き上げていた。それまで1分39秒台を刻んでいたマルケスのタイムも、このころになると1分40秒台前半になっている。

 残り5周、ドヴィツィオーゾとロッシによる2番手争いはいまだ接戦が展開されていた。2番手を走るドヴィツィオーゾ、3番手のロッシ。その差はおよそ0.15秒以内と僅差だ。テール・トゥ・ノーズで続く2番手争い。激しいオーバーテイクはなりをひそめ、そのかわりに、最後の戦いに向かっていく緊張感が漂う。このふたりと4番手のペトルッチとの差は1秒以上に開き、2番手争いは完全にドヴィツィオーゾとロッシにしぼられた。

 ドヴィツィオーゾの背後にぴたりとつけていた周回を重ねていたロッシは、最終ラップの7コーナーでドヴィツィオーゾのインを奪うとオーバーテイク。ドヴィツィオーゾにクロスラインでの反撃を許さず、この日何度目かになる2番手を奪う。そしてこれが、2位表彰台争いを決めるオーバーテイクとなった。

 2番手以下との差を大きく広げたマルケスは、独走態勢を崩さないままトップでチェッカー。後方との差は、最終的に約9.8秒だった。

 ドヴィツィオーゾとの接戦を制したのはロッシで、ラストラップのオーバーテイクを見事に決めて2位を獲得。ロッシにとっては2018年第9戦ドイツGP以来の表彰台登壇となった。3位はドヴィツィオーゾで、表彰台の最後の一角を手にしている。

 中上は9番手スタートからレース中は8番手、9番手付近を走行し、ビニャーレスやアレックス・リンス(チーム・スズキ・エクスター)などとバトルを展開して7位でフィニッシュ。2018年第19戦バレンシアGPで獲得した自己ベスト6位に次ぐリザルトとなった。

 4位に入ったのは2番手争いの集団で走行を続けていたミラーで、リンスは16番手スタートから大きく順位を上げ、5位フィニッシュ。2番手スタートのビニャーレスはラストラップにモルビデリと交錯し、転倒リタイアとなった。また、この週末、フリー走行で好調さを見せていたカル・クラッチロー(LCRホンダ・カストロール)はジャンプスタートの判定を受け、ライドスルーのペナルティを受けて13位でレースを終えている。