2019年のWRC世界ラリー選手権第4戦ツール・ド・コルスは3月31日、SS7~12で争われる競技2日目が行われ、ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)が総合首位に浮上した。前日、総合2番手だったオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)は総合6番手までポジションを落としている。
総合首位だったエルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)とタナクが4.5秒差で迎えたツール・ド・コルスの競技2日目は、今大会最長47.18kmのステージを含む6SSで争われた。
総合2番手だったタナクはSS7~8と連続でステージ優勝を飾り、エバンスとの差を0.2秒差まで詰める。続くSS9は僅差でステージ2位に終わったものの、エバンスを上回るタイムだったため、2.3秒差で総合首位に浮上した。
続くSS10でもトップの座を守ったタナクだったが、14.45kmで争われたSS11走行中にスローパンクチャーが発生。ステージ途中でタイヤ交換を余儀なくされて約2分もの時間をロスして総合7番手まで後退してしまった。
これでトップにはエバンスが再浮上。11.5秒差の総合2番手にはヌービル、38.8秒差の総合3番手にはダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)が浮上する。
迎えたこの日最後のSS12では、ヌービルがエバンスを16秒も上回る速さを発揮して逆転。今大会初のラリーリーダーに浮上してみせた。
「今朝はマシンのフィーリングに満足できず、十分にプッシュできなかったんだ」とヌービル。
「午後の走行に向けて車高を上げたんだ。その結果、どのステージも全力でプッシュできるようになったんだ」
「もちろんマシンをしっかりフィニッシュまで運ぶ必要があることもわかっているけど、マシンのフィーリングが良ければ大きなリスクを犯すことなくプッシュできる」
4.5秒差でヌービルを追いかける立場となったエバンスは「最後のステージであそこまで遅れるとは思わなかった。かなりショックだけど、明日に向けて気持ちを切り替える」とコメントしている。
エバンスに続く総合3番手にはセバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)が浮上。総合4番手にソルド、総合5番手にテーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)がつけた。
トヨタ陣営ではタナクが最上位の総合6番手。前日トップ10圏外だったクリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)は総合9番手、ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)は総合10番手までポジションを戻している。
競技最終日となる31日(日)は、SS13~14の2SSで争われる。最終SSはステージ上位5名にボーナスポイントが与えられるパワーステージだ。