MotoGP第2戦アルゼンチンGPの予選がアウトドローモ・テルマス・デ・リオ・オンドで行われ、MotoGPクラスはマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)がポールポジションを獲得した。
フリー走行3回目ではセッション開始早々にマルケスが1分39秒170のトップタイムをマーク。セッション終盤にはジャック・ミラー(プラマック・レーシング)がマルケスのタイムを上回るが、残り5分を切ったアタックでマルケスはタイムを縮め、フリー走行3回目を制した。
このセッションでは中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)が一時、2番手に浮上する速さを見せる。中上はセッションの最終盤まで10番手につけていたが、最後の最後にファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハSRT)が中上のタイムを0.049秒上回り、この結果により、惜しくも予選Q2へのダイレクト進出を逃した。
また、セッション終盤にはアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ミッション・ウィノウ・ドゥカティ)が1コーナーでクラッシュを喫した。その後、ドヴィツィオーゾはフリー走行4回目で走行を行っている。
そのフリー走行4回目では、マルケスにマシントラブルとみられるアクシデントが発生した。マルケスはセッション序盤、6コーナー付近で一瞬激しく挙動を乱すと、ホンダRC213Vの後方を伺うようなそぶりを見せながらスローダウン。そのままコース脇にマシンを止めた。マルケスはその後ピットに戻り、スペアのマシンで走行を再開した。
マルケスは走行再開後にトップタイムをマークし、フリー走行4回目を制している。
■Q1:中上がセッショントップでQ2進出を決める
MotoGPクラスの予選Q1は気温27度、路面温度36度のドライコンディションのもと、行われた。
このセッションから予選に挑んだのは、中上、アレックス・リンス(チーム・スズキ・エクスター)、ジョアン・ミル(チーム・スズキ・エクスター)、ポル・エスパルガロ(レッドブル・KTM・ファクトリーレーシング)、アレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング・チーム・グレシーニ)などの面々だ。
セッション序盤からトップに立ったのは中上だった。中上は2周目で1分39秒279を叩き出すと、アレイシ・エスパルガロやフランセスコ・バニャイア(プラマック・レーシング)などを抑え、トップをキープする。
残り時間6分を切って、セカンドアタックがスタート。中上は1分39秒064の自己ベストをマークする。ポル・エスパルガロが0.153秒差で中上に迫るも、及ばない。
中上はそのままトップの座を譲らず、Q2進出を決めた。2番手にはポル・エスパルガロが続き、こちらもQ1を突破している。
Q1から予選に臨んだチーム・スズキ・エクスターのアレックス・リンスとジョアン・ミルはセッションを通じて上位に浮上できず、それぞれ16番手と19番手から決勝レースを迎えることとなった。
■Q2:マルケスが貫禄の速さでポール獲得
中上、ポル・エスパルガロを加えた12名のライダーによって争われた予選Q2。Q1よりも路面温度が3度上がり39度、ドライコンディションのもと、争われた。
マルケスは2周目で1分38秒767のトップタイムをマークすると、3周目を終えて、早くもピットイン。そんなマルケスに追随するのはこの週末、フリー走行で上位につけていたクラッチローやミラーだが、どちらもマルケスのタイムには及ばない。
セッション残り時間7分を切って、マルケスがいち早くセカンドアタックに飛び出す。しかし、再びピットイン。15分という短いMotoGPの予選時間ではセッション中、1回のピットストップがスタンダードだ。マルケスは2度目のピットインを行い、すぐにコースに復帰。アタックを再開している。
セッション終盤、マーベリック・ビニャーレス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)が1分38秒458を叩き出し、トップに浮上。さらにドヴィツィオーゾが2番手に続く。しかしビニャーレスのトップタイムをすぐさまマルケスが更新。1分38秒304でトップを奪還する。
残り時間わずかでマルケスが記録したそのタイムを上回るライダーは現れず、マルケスがポールポジションを獲得した。2番手はビニャーレス、3番手はドヴィツィオーゾで、マルケスからドヴィツィオーゾまでのタイム差はわずか0.164秒だった。
中上は開幕戦に続き、予選順位の自己ベストタイとなる9番手を獲得。ロッシは4番手でセカンドロウに並び、ロレンソはトラックリミットをオーバーしたとして該当周のタイムが取り消しとなり、12番グリッドスタートとなった。
第2戦アルゼンチンGP MotoGPクラスの決勝レースは、日本時間の4月1日午前3時にスタートする。