2019年のWRC世界ラリー選手権第4戦ツール・ド・コルスは3月29日、SS1~6が行われ、Mスポーツ・フォードのエルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)が総合首位につけた。ポイントリーダーのオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)は4.5秒差の総合2番手だ。
■トヨタ
●オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ1総合2番手
「満足できる1日になった。午前中は新しいステージに対するペースノートが完璧ではなく、良いリズムを掴めまなかった」
「午後に関してはペースノートを改善したから状況は好転し、良いフィーリングで走れたよ。限界までは攻められなかったけど、クルマのパフォーマンスは非常に高く、走りを楽しむことができた」
「今日、ライバルはとても速かったから、彼らとの戦いに勝つため、明日はもっとハードに攻めなくてはならないね。鍵を握るのはロングステージだと思うけど、非常にトリッキーなのでそう簡単には行かないだろう。しかし、そこで必ずや大きな差を築けると信じている」
●ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ1総合13番手
「連続する3本のステージのうち、午前も午後も2本目は僕にとって困難なステージになった。午前中はペースノートの完成度が高くなかったため、かなり遅れをとったんだ。そこで、昼食時間中にペースノートの改善に努めたところ、午後の再走ステージでは自信を持って走れるようになり、タイムも向上した」
「しかし、2本目のステージの2km地点ではコーナーのインカットにより多くの砂利が路面に広がっていて、そこからタイヤの空気が徐々に抜け始めたんだ。運が悪かったとしかいえない」
「そのまま走り続けようと試みたけど、結果的にクルマを止めてタイヤを交換した。クルマのフィーリングはとても良く、運転を楽しむことができている。このまま最後まで走り続け、ラリーが終わった時に自分がどの順位にいるのか、様子を見たいと思う」
●クリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ1総合16番手
「正直なところ、とても困難な1日だった。最初のステージでは、『イン側をキープして走る』とペースノートに記していた長い高速左コーナーで、何かに当たってしまった。レッキ(下見走行)の段階では、自分にはまったく見えなかった何かにだ」
「その後ペースは良く、失ったタイムを挽回しようと攻めた。午後のステージでは、高速の左コーナーでインに大きく切り込んだ際、砂利で滑ってしまい外側の縁石にクルマが当たりサスペンションアームを破損してしまったんだ。そして、その状態で最後のステージも走らなくてはならなかった」
「エバンスの進路を邪魔する意図はまったくなかったから、彼に正当なタイムが与えられて本当に良かったと思う。ヤリスWRCはとても運転しやすく、このラリーで勝つ力を備えていたから、今日の結果には納得できない。明日以降も運転を楽しみ、最後までミスのない走りを続けたい」
■ヒュンダイ・モータースポーツ
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ1総合3番手
「今日はとても満足のいく日だったと思う。シェイクダウン以降マシンは順調に走行できていた。感触は100パーセント完璧というわけではないし、僕たちのペースノートの内容は最初のステージ向けには少々遅すぎた」
「でもある程度順調に進むことができたよ。僕たちが望めたのは、この初日の終盤にラリーの首位争いに絡むことだけだった」
「これまでにない速さを出すためには、グリップが欠けていたかもしれない。でも明日土台を築くための確かな足がかかりができたよ」
●セバスチャン・ローブ(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ1総合8番手
「ラリーが進行するにつれて、状況はとても良くなっていった。午後の走行は大きな自信を持って終えたよ。午前中の最初のステージの始めでは多くのタイムを失ってしまった」
「コーナーの立ち上がりで小さなミスをして、サスペンションの部品を壊してしまい、修理しなければならなかったんだ。ランチタイムサービスがなかったから、進み続けるためにできることをしなければならなかった」
「1日のなかでセッティングを変更し、いくつか良い改善を施すことができた。土曜日もこの改善が役立つことを願っているよ」
●ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ1総合4番手
「簡単にはいかない日だったが、ポジティブな点もいくつかあった。最初のステージはとても順調で、何度か励みになる速いタイムを出すことができた。午後の走行ではスピードが出せず、より難しいものになった」
「非常にタイトなスケジュールになるが、土曜日に向けて改善できる領域を検討しなければならない。明日の走行距離はとても長いから、ラリーのリザルトにおいて重要な日になるだろう」
■Mスポーツ・フォード
●エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)/デイ1総合1番手
「ポジティブな1日で、マシンのフィーリングも本当によかった。今回のラリーでは、賢く効率的に立ち回らなければならないけど、うまくドライビングできたと思う。スピードのあるコーナリングと、スムーズなドライビングをキープすることができて、それが功を奏したようだ」
「明日は激しい戦いとなるだろうから、僕たちのプランはこのポジションを死守することだ。オット(タナク)とティエリー(ヌービル)、両者が激しくプッシュしてくるはずだけど、すべてがうまくいけば僕たちの方が速いことは分かっている」
「明日が楽しみだ。すべてが混在するようなミックスステージだから、順応できるかがすべてだ」
●テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)/デイ1総合5番手
「今日は僕たちにとっていい1日で、ペースもよかった。確実にもっとスピードを出すこともできたけど、僕の“悪癖”を抑えている」
「これまでのラリーで僕はいくつかミスを起こしてきたから、今週末は無事マシンをホームに持ち帰らなければならない。それでもドライビングはいいレベルを維持できたから、満足しているよ!」
■シトロエン・レーシング
●セバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)/デイ1総合6番手
「アンダーステアに苦しめられた難しい日だった。区間の途中でいくつか小さな調整を行ない、午後にはタイムの遅れを抑えることができた。それでも十分ではなかったんだ」
「問題を解決するために、どのようにセットアップを変更するかということについて、いくつかアイデアがある。だから明日は正しい方向へ進めるだろうと大いに期待している。上位に戻るために、できることのすべてを行うつもりだよ」
●エサペッカ・ラッピ(シトロエンC3 WRC)/デイ1総合7番手
「今日のステージのワイドな高速セクションで激しくプッシュしたが、コーナーでセブ(セバスチャン・オジエ)と同じ問題に直面したんだ。そしてスピンしてしまった」
「チームが事態を収拾できると信頼しているし、僕の方は、間違いなく全ての力を注ぎ込んでいく」