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Nintendo Switchでの配信が決定した高難易度カートゥーンアクション『Cuphead』の魅力とは?

2019年03月30日 09:41  リアルサウンド

リアルサウンド

 『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』に続いて、高難易度のゲームはいかがだろうか? 4月18日よりニンテンドーe-ショップで配信が予定されている『Cuphead』は、2017年にPC版のリリースされた海外のインディーアクションゲームだ。


 この記事ではSwitch版の購入を検討している方に向けて、本作の魅力をご紹介しよう。


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■手描きアニメーションがヌルヌル動く!
 本作のアートワークは1930年代カートゥーンの影響を多いに受けている。1930年代のアメリカのアニメーションといえば、1928年に『蒸気船ウィリー』を発表したディズニーと『ベティ・ブープ』や『ポパイ』で知られるフライシャー・スタジオの作品に代表される。


 実際『Cuphead』の主人公であるカップヘッドは、黒い胴体に赤いズボンそして白い手袋という風体で、これらの特徴は言わずもがなミッキー・マウスを想起させるものだ。ほかにも本作のキャラクターたちはどれもどこかで見覚えのある顔つきをしたキャラクターが多い。


 そして『Cuphead』の最も驚くべきポイントは、カートゥーンタッチのキャラクターの動きが全て手描きのアニメーションで描かれていることだろう。


 インディーでリソースやバジェットも限られるなか、総手描きのゲームを作るという狂気の結果が『Cuphead』というゲームなのだ。


■アクションゲームとしても一級品
 だが『Cuphead』はなにも「グラフィックがすごいだけのゲーム」ではない。『Cuphead』はアニメーションが素晴らしいだけでなく、アクションゲームとしても一級品のクオリティを誇っている。


 本作は横スクロール型のアクションゲームで主人公は指から弾丸を撃ち出せる。撃ち出せる弾にはいくつか種類があり、敵によって弾丸は使い分けていく必要がある。このあたりは横スクロールアクションの古典『ロックマン』と近いものがある。


 『ロックマン』と異なるのはステージの構成で、『ロックマン』のステージが”雑魚戦→ボス戦”という2段構えの構成になっているのに対して、『Cuphead』では雑魚敵と戦うステージとボスだけと戦うステージに分割されている。本作の難易度が高いことを鑑みれば、これは嬉しい配慮だ。


 本作オリジナルのアクションとしては”パリィ”というスキルが存在し、相手が繰り出す特定の攻撃をタイミングよく受け流すことで必殺技のゲージを貯めることができる。


 また、ボスによっては主人公が戦闘機に変形し、『グラディウス』のような横スクロールシューティングとしてプレイするステージも存在する。1本のゲームで違うジャンルのアクションが2つも遊べるなんてお得……と言いたいところだが、このシューティングのステージがなかなかに難しい。


■目も眩むほどの高難易度
 冒頭でも述べたように、本作は非常に難易度の高いアクションゲームだ。ある程度「このボスにはこの攻撃が有効」というような知識によるアドバンテージはとれるものの、クリアするには単純に自分がゲームを上手くなる必要がある。


 ボスは体力が減るにつれて第二形態、第三形態と次々姿を変えていく。攻撃パターンを見極めてボスの攻撃を避けるのは至難の業だ。


 プレイヤーはボスを倒すまでに、あるいはボスにたどり着くまでに何度もゲームオーバーとなる。だが、そのたびにアニメーションの美学に溢れたグラフィックがプレイヤーを鼓舞し、「もう一度遊ぼう」という気にさせるのだ。


■自分のプレイがアニメーションになるという感動
 繰り返しになるが『Cuphead』のNintendo Switchでの配信日は4月18日だ。販売価格は1,980円(税込)となっている。


 手描きのセルアニメーションを自らの手で操作できるのは、たとえアニメーションにフェティッシュを感じる者でなくても気持ちがいい。ただし、アニメに夢中になっているとすぐにボスに倒されてしまうのでくれぐれも注意してほしい。


(脳間 寺院)