MotoGP第2戦アルゼンチンGPのフリー走行1回目、2回目がアウトドローモ・テルマス・デ・リオ・オンドで行われ、MotoGPクラスはアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ミッション・ウィノウ・ドゥカティ)が初日総合のトップタイムをマーク。この日のタイム差はトップから21番手まで、わずか1秒以内の接近したものとなった。
■FP1:首位譲らずマルケスがトップタイム
MotoGPクラスのフリー走行1回目は、気温22度、路面温度32度、ドライコンディションのもとで行われた。
開始から約15分を過ぎて、トップはこの時点で唯一1分40秒台を記録していたマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)、2番手にアレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング・チーム・グレシーニ)、3番手にポル・エスパルガロ(レッドブル・KTM・ファクトリーレーシング)、そして4番手に中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)が続く。
20分を過ぎたころ、1コーナーでジョアン・ミル(チーム・スズキ・エクスター)とダニロ・ペトルッチ(ミッション・ウィノウ・ドゥカティ)が相次いでクラッシュ。ただ、ふたりともその後走行を再開しており、大きな怪我はなかったとみられる。
その後、トップにつけていたマルケスが自身のタイムを更新、さらにその翌周にもタイムを短縮し、トップを堅守する。
セッション残り時間5分を切るころになると各ライダーが続々とタイムを更新。ジャック・ミラー(プラマック・レーシング)、カル・クラッチロー(LCRホンダ・カストロール)などが上位に浮上するなか、マルケスが自身のトップタイムをさらに短縮。ただひとり、1分39秒台のタイムをマークする。
マルケスは最終盤にもタイムを更新し、フリー走行1回目をトップタイムで締めくくった。そのタイムは1分39秒827。マルケスはこのセッションで、唯一1分39秒台のタイムをマークしたライダーとなった。
2番手にはミラー、3番手にはクラッチローとインディペンデント勢が続き、開幕戦でマルケスと接戦を繰り広げた末に優勝を飾ったアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ミッション・ウィノウ・ドゥカティ)は7番手タイム。モンスターエナジー・ヤマハMotoGPのバレンティーノ・ロッシは10番手、マーベリック・ビニャーレスは18番手に沈んだ。
また、中上は序盤に上位につける場面も見せながら、最終的には11番手だった。
■FP2:トップから21番手までのタイム差、わずか1秒以内
Moto2クラス、Moto3クラスのフリー走行2回目を挟んで行われたMotoGPクラスの初日2回目のセッションは、気温25度、路面温度32度のドライコンディションでスタートした。
開始早々にマルケスが、フリー走行1回目で記録した自身のトップタイムを更新する1分39秒497をマーク。このセッションでもトップをキープする。マルケスとともに1分39秒台のタイムで2番手につけていたのは1回目のセッションでも2番手だったミラーだが、ミラーは序盤に13コーナーでスリップダウンを喫した。ミラーは一度ピットに戻って走行を再開している。
セッションの残り時間が10分となるころ、ビニャーレスが1分39秒998を記録して3番手に浮上。フリー走行1回目からこのセッション中盤までなかなか上位に食い込めずにいたビニャーレスが、ここで3番手にまでポジションを上げた。
さらに残り時間も5分を切るころになると、クラッチローがタイムを更新。クラッチローは1分39秒346をマークしてトップに立ち、この日初めてマルケスのタイムを上回ったライダーとなった。
さらにミラー、ファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハSRT)、ロッシなどがタイムを縮めるなか、残り2分でドヴィツィオーゾが1分39秒181のトップタイムを叩き出す。その後、そのタイムを更新するライダーは現れず、ドヴィツィオーゾがそのままフリー走行2回目をトップで終えた。
2番手には転倒があったものの最後にタイムを更新したミラーがつけ、3番手につけたのは同じく終盤に浮上したビニャーレス。4番手にクラッチロー、5番手にクアルタラロが続き、このセッションの大半の時間、トップに立っていたマルケスは最終的に8番手だった。
中上はトップのドヴィツィオーゾから約0.4秒差の10番手、マルケスのチームメイトであるホルヘ・ロレンソ(レプソル・ホンダ・チーム)はセッションを通じて上位に浮上できず、21番手で初日を締めくくっている。
フリー走行2回目はトップのドヴィツィオーゾから21番手のロレンソまでの差が1秒以内と、非常に拮抗したタイム差となった。
このタイム差を踏まえると、予選Q2へのダイレクト進出をかけた最後のセッション、フリー走行3回目も激しいタイムアタック合戦となりそうだ。