スーパーGTをプロモートするGTアソシエイション(GTA)は3月29日、長年規定統一化に向け協議を続けてきたDTMドイツツーリングカー選手権を運営するITR e.Vとの間で、2019年に両者のマシンが競い合うジョイントイベント『スーパーGT/DTM特別交流戦』を開催すると正式に発表した。
長年に渡ってスーパーGT GT500クラス車両とDTM車両の間で、規定統一とコストダウンに向けた交渉が進められてきたスーパーGTとDTM。2017年にはDTM最終戦ホッケンハイムで、GT500車両のレクサスLC500とニッサンGT-RニスモGT500がデモランを行ったほか、スーパーGT最終戦もてぎにDTMの3車が訪れ、史上初となる日独6メーカーによるデモランが実現した。
2018年には、ノリスリンクでGTAとITRの間で、両シリーズ共通の技術規則『クラス1』が完成。GTAの坂東正明代表、そしてITRのゲルハルト・ベルガー代表ともに共同記者会見の場で、規定完成とともに、両者のマシンが競い合う『ジョイントイベント』の実現を目指していた。
そして2019年、ついにそれが実現することになった。まず最初に行われるのは、10月4~6日にホッケンハイムで開催されるDTM最終戦。ここにレクサス、ホンダ、ニッサンの3社のGT500マシンが1台ずつが参加することになった。情報によれば、今回はデモランではなく、今季アウディ、BMW、アストンマーティンが参戦している“実戦”に3台が割って入るかたちになりそうだ。
そのレースから約1ヶ月を経て、11月23~24日には、富士スピードウェイでDTM車両が参加し交流戦が開催されることになった。こちらは噂では、10台以上のDTMマシンが参加すると言われており、GT500の15台とあわせ、多くのマシンが争うレースになりそうだ。
「開催に向けて計画を進めてまいりましたDTMとスーパーGTによるジョイントイベントが、ここにようやく実現のはこびとなりました。ベルガーITR会長はじめ、関係各位のご努力に心より感謝いたします。また、本計画に常に前向きに取り組んでいただいた富士スピードウェイの方々にお礼を申し上げるとともに、この記念すべきイベントをともに開催できますことをうれしく存じます」と語るのは、GTA坂東正明代表。
「残念ながら本計画スタート当初メンバーだったメルセデスがDTMシリーズから撤退しましたが、アストンマーティンが新たに参戦を表明し、日欧メーカー6社という大枠が維持されることになりましたことはファンの皆様にも朗報と存じます」
また、ITRのゲルハルト・ベルガー代表は「スーパーGTとDTMによるジョイントイベント開催に向けて大きな一歩を踏み出したことをうれしく思っております。これはGTAとITRのパートナーシップにとって画期的なできごとと言えるでしょう」とコメントした。
「GTAの坂東正明代表ならびに富士スピードウェイの方々のこれまでのご尽力に感謝申し上げます。富士スピードウェイは世界的に知られた最新のサーキットで、スーパーGTとDTMのジョイントイベントにとって、まさにふさわしい舞台です」
参加車両やスケジュール、フォーマット等は今後発表されるというが、いずれにしろついにファンにとっても長年の宿願であるDTMとGT500の戦いがいよいよ実現する。大いに楽しみにしたいレースだろう。
2019年DTMおよびSUPER GTによるジョイントイベント開催概要
・大会名称
スーパーGT/DTM特別交流戦
~日欧6メーカーによる史上初の競宴~
~日欧統一の第一歩 歴史の目撃者となれ!~
・開催日:11月23日(土)、24日(日)
・開催サーキット:富士スピードウェイ