TOYOTA GAZOO RacingからWEC世界耐久選手権に参戦している元F1ドライバーのフェルナンド・アロンソが、南アフリカのカラハリ砂漠で2019年のダカールラリーを制したトヨタ・ハイラックスを2日間に渡ってテストした。
2018年限りでF1現役生活に一度幕を下ろしたアロンソは2019年、WECや1月に行われたデイトナ24時間耐久レース、5月末のインディ500などへ参戦を予定している。
そのアロンソは以前からダカールラリーを戦うマシンをドライブしてみたいと明かしており、今回TOYOTA GAZOO Racing South Africaの協力を得てテストが実現。2019年もトヨタ・ハイラックスでダカールに参戦したジニール・ドゥビリエをコーチに迎えて初ドライブを実現させた。
アロンソがドライブしたのは2019年のダカールウイナーであるナッサー・アル-アティヤがドライブしたハイラックスで、最高出力385馬力の5リッターV8エンジンを搭載した1台。アロンソは、このマシンで砂漠に設定された8kmのコースと17kmのコースのふたつを走行した。
アロンソは「最近数年は、様々なカテゴリーのクルマをテストしてきたけど、今回も素晴らしい機会となった」と述べている。
「これまでに運転してきたどんなクルマとも違い、とても興味深かった。テストでは、周回ごとに学びながら、少しずつ速度を上げていったんだ」
「路面の凹凸を読んで、どの程度の速度で走り超えるべきかの判断は簡単ではなかったけど、超えるたびに自信を深めることができた」
「ハイラックスは素晴らしいクルマだ。グリップ力とバランスが良く、エンジンはパワフルで、ブレーキ性能も素晴らしかった。このクルマの運転することは信じられない感覚だったよ」
テストを主催したTOYOTA GAZOO Racing South Africaのグリン・ホール代表は「フェルナンドほどの技量を持ったドライバーとテストすることは、我々チームにとって、とても素晴らしい経験となった」とF1チャンピオンとの初仕事を総括する。
「彼がこれまでサーキットレースで成功してきた理由がよくわかった。彼はこのテストの事前準備を入念に行って参加し、2日間の限られた時間で最大限の学びを得ようと非常に努力していた」
「ラリーレイド競技はフェルナンドがこれまで成功してきたサーキットレースとは完全に異なるモータースポーツだが、テストの間、とても楽しんでいるようだったよ」
「彼が南アフリカでハイラックスをテストすることを選んでくれたことを誇りに思うとともに、この経験が彼にとって、貴重なものとなったことを願っている」
なお、アロンソはF1第戦バーレーンGP後に行われるインシーズンテストでマクラーレンのF1マシンをドライブする予定となっており、F1の第一線を退いたあとも精力的に活動している。