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A.B.C-Z「Black Sugar」なぜセクシーさ醸す? 橋本良亮の声質との相性、メンバーの表情に注目

2019年03月29日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

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 3月29日放送の『ミュージックステーション3時間スペシャル』(テレビ朝日系)にA.B.C-Zが出演する。披露するのは3月27日に発売された6thシングル表題曲「Black Sugar」だ。本稿では、同曲の聴きどころと、パフォーマンスの注目ポイントを考えてみたい。


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 「Black Sugar」は、A.B.C-Zシングル史上最も“妖艶(セクシー)”なダンスナンバー。確かに彼らのシングル曲を振り返ってみると、ポップで元気な曲がほとんどだ。アクロバットが得意というポイントと、笑いも取れる彼らのキャラクターから、そういった曲がイメージに合っていたように思う。たとえば、1枚前の5thシングル表題曲「JOYしたいキモチ」も、底抜けにポジティブなメッセージが込められた応援ソング。ポップな映像やメンバーカラーを使ったカラフルな衣装も相まって、“A.B.C-Zらしい曲”として好評だった。そこから一転、今回は大人の魅力たっぷりのセクシーなナンバーへ。このギャップも楽しみたい。


 「Black Sugar」は、デジタル色が強い印象だ。速めのBPMでビートを刻んでおり、彼らの十八番である“ガシガシ踊る系”ダンスを披露するにはピッタリだろう。また、サビ最後の部分〈もっと息衝いてくれ A Ha Ha〉で、最後の1音だけファルセットを使っている点もセクシーさを演出する一つの要因になっている。


 さらに、メインボーカルを務めているメンバーの橋本良亮の声質も曲調と相性がいい。他のメンバー4人はどちらかと言えばくっきりした声質である。MIDDLE(中域)が強いイメージだ。一方橋本は、吐息の成分が多めで、HIGH(高域)が際立っている印象。そんな彼の声質が、楽曲のセクシーさを増大させているように思う。ブリッジ部分の橋本のソロパートも、良いアクセントになっている。


 また、ダンスが得意なA.B.C-Zだからこそ、パフォーマンスへの注目も欠かせない。3月23日に放送された『MUSIC FAIR』(フジテレビ系)では、黒い衣装に身を包んで登場。MCではワイワイと盛り上がっていたが、パフォーマンスでは一変。腰を回したり、唇に触れたりする振り付けが実にセクシーだった。さらに、身体をウェーブさせるなど曲線を意識したダンスも盛りだくさん。これまでの豪快でアクロバティックなダンスというよりも、繊細かつ官能的な“大人かっこいい”ダンスが見られる。


 さらに注目したいのは各メンバーの表情。いつもはニコニコ笑顔でパフォーマンスをしている姿が目立つが、今回は笑顔を封印。真剣な表情だったり、挑戦的にカメラに目線を送ってニヤリとしたり、これまでの歌番組では見られなかったA.B.C-Zの魅力が楽しめる。


 3月29日の『ミュージックステーション3時間スペシャル』でも、妖艶な歌とパフォーマンスが見られることだろう。個人的には番組ごとに変わるであろうパフォーマンス時の彼らの表情に注目したい。ちなみに、作詞・作曲はKinKi Kidsに数多く楽曲を提供している堂島孝平氏。ジャニーズが届けるシングルの作詞・作曲を手がけたのは、KinKi Kidsの14thシングル表題曲「カナシミ ブルー」以来だという。このプレミアム感もあわせて楽しんでいきたい楽曲だ。(文=高橋梓)