公式テスト前夜の3月26日に開催されたシーズンらウンチにて、WSRの新型BMW330i Mスポーツがお披露目された BTCCイギリス・ツーリングカー選手権は、3月27日に開催される公式プレシーズンテスト前夜にロンドン郊外の歴史的建造物ヒーバー・キャッスルでシーズンラウンチイベントを開催し、2019年シーズンに参戦する全30台のマシン、ドライバー、チームが集結。チャンピオンチームのウエスト・サリー・レーシング(WSR)も今季から投入するBMW330i Mスポーツ3台を完成させ、パーティを前に公式披露となった。
2018年はコリン・ターキントンとともにダブルタイトルを獲得したWSRは、シリーズでも成功作となったBMW125i Mスポーツからスイッチし、今季より新たに3シリーズがBTCC戦線にカムバックする。
チームはBMW UKのファクトリーサポートを受け最新のG20型330i Mスポーツを投入し、ターキントンと新加入のトム・オリファントがTeam BMWのエントリー名で参戦、2013年王者のアンドリュー・ジョーダンがBMW Pirtek Racingのチーム名で3台目のマシンを走らせる。
「私はまず、WSRのメンバーひとりひとりが新型3シリーズのNGTC仕様レースカー製作に全力を注ぎ、並外れた集中力と作業スピードでその仕事を完遂したことに敬意を払わなくてはならない」と語るのは、チーム代表のディック・ベネット。
「マシンビルドに際して、ディテールに注がれたこだわりは誰にも負けないもので、WSRやその技術的パートナーの誰もが110%、レースに挑む準備ができている」
そして新型3シリーズでもエースドライバーを務めるディフェンディングチャンピオンのターキントンも、このニューマシンの準備に携われたことを誇りに思うと笑顔を見せた。
「BMWとWSRが短い期間にこのクルマを製作するのにどれほど懸命に努力したか。そのマシンがピットガレージに収まり、トラックへ出る姿を見るのは非常に大きなプライドの源泉だ」とターキントン。
「僕はBMW3シリーズで初めてBTCCタイトルを獲得したし、BMWがこの新型3シリーズをシリーズに復帰させるというのは史上最高のニュースだった。Team BMWのワークスカラーは素晴らしい仕上がりだし、BMWモータースポーツの歴史と威厳を感じさせる。最初の数ラップが今から待ちきれない気分だ」
そしてWSRと長期契約を結び、3年目のシーズンを戦うジョーダンもPirtek RacingカラーのBMW3シリーズをブランズハッチ・インディ・レイアウトの公式テストで初テイスティングすることになる。
「新しいBMW Pirtek Racing3シリーズがこんな短期間で完成導入できるなんて、その仕事は信じられないほど素晴らしい。今季スタートに向けクルマを準備してくれたチーム全員、そしてビルドに関わってくれた他のすべての人たちに心から感謝したい」と謝辞を述べた元王者のジョーダン。
「ロードカーの新型3シリーズも素晴らしいルックスで本当にカッコいいけれど、このNGTC仕様のレースカーでもその美点が最大限に引き継がれ、さらに迫力を増したルックスになった。そのデザイン作業は誰にも負けないクオリティで、チーム全体はそれを誇りに思うべきだ」
「そしてこの3シリーズはPirtek Racingのカラーリングにも非常にマッチしている。僕はこれまでもルックスのいいマシンでレースする幸運に恵まれてきたが、WSRの2019年型BMWはトラック上でも最高の出来栄えだと思う。ニューカーを最初にドライブするのはいつだって未知との遭遇だが、すでに今の段階から期待と興奮が止まらないよ」
ラウンチイベントでは同じく今季から新型マシンで参戦するチーム・トヨタGB withスピード・ワークス・モータースポーツ(SWM)のトヨタ・カローラBTCCも公開されるとともに、2019年シーズンを戦う全30名のエントリーリストもアナウンス。
直前にレースシート確保が発表された元ユーロテック・ホンダのジャック・ゴフは、フォルクスワーゲンCCの4台体制を敷くチームHARDのうち、カール・ボードレイとともにRCIB Insurance with Fox Transportのエントリー名で参戦。残るマイケル・クリースとボビー・トンプソンの2台はGKR Scaffolding with Autobrite Directとして、チーム内でエントリー名を分割して参戦することが発表された。
この正式アナウンスにより、今季のBTCCグリッドには5人の元チャンピオンと、新記録となる18人のレースウイナーが並ぶこととなった。