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『SEKIRO』海外の反応は? 『DARK SOULS』シリーズより難しい、ゲーム機により画質異なるとの声も

2019年03月28日 08:41  リアルサウンド

リアルサウンド

 高難易度で有名な『DARK SOULS』シリーズを開発したフロム・ソフトウェアが3月22日、新作ゲーム『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』をリリースした。人気シリーズとは世界観が異なるものも、相変わらずの高難易度な同ゲームは、海外でも好評だ。しかし、プレイするゲーム機によって画質に差異があるという声も出始めている。


(参考:『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』に見た、“ブッ殺す以上にブッ殺されまくる”フロムの真髄


■死すら戦術のひとつ
 『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』は、ダークファンタジー的な世界観を採用した『DARK SOULS』シリーズとは打って変わり、戦国時代の架空の国「葦名の国」が舞台となっている。建国の父の幼い孫「御子」が同国の武将に囚われたのをきっかけとして、御子にただ一人仕える隻腕の忍者「狼」が奪回に向かう、というのが同ゲームのストーリーだ。


 同ゲーム最大の魅力は、多彩な戦闘戦術で忍者の戦いを演出しているところだ。刀で斬り合う「剣戟」、体勢を崩した相手の急所を一撃する「忍殺」といった従来の忍者アクションゲームで見られる演出があるのはもちろんのこと、義手である左腕に仕込まれた「義手忍具」を使って相手を倒すことも可能だ。


 さらに「回生」と呼ばれる忍術を使えば、死から蘇ることができる。死んだ直後は周囲の敵は死んだものと思って警戒を解いているので、死から蘇ると形勢逆転のチャンスが到来することになる。それゆえ回生後は体力が半分になるものも、適切なタイミングで蘇れば有利にゲームを進めることができるのだ。なお、回生は回数に限りがあるものも敵を倒すことによって回数を回復させることができる。


■Steamで今年いちばん売れた
 25日付のゲームメディア『PCGames』の記事は、『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』はSteamでリリース後24時間以内で10万回以上ダウンロードされたことを報じた。このダウンロード数は、今年リリースされた新作ゲームのなかでいちばんの回数である。


 テック系メディア『Wccf tech』が22日に公開したレビュー記事は、同ゲームは『DARK SOULS』シリーズのゲームよりアクション性を強化する一方、RPG的要素を薄めていると指摘している。同ゲームのバトルに関しては、非常に操作性が良いと評した。もっとも、操作性が良いからといって簡単なわけではない、と補足している。


 U.S版Newsweekは、22日、同ゲームと『DARK SOULS』シリーズのゲームとではどちらがより高難易度かを比較する記事を公開した。その記事は、同ゲームは『DARK SOULS』シリーズに比べて探索が少なくなっていると同時にセーブポイント間の距離が短くなっていることを指摘している。しかし、セーブポイントのあいだにはタフで強力な敵が立ちはだかっていることから、同ゲームは『DARK SOULS』シリーズより難易度が高い、と結論づけている。


■PS4 ProとOne Xでは画質良好だが……
 『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』を高く評価する海外ゲーム系メディアのレビュー記事がならぶなか、Forbesアメリカ版は23日に同ゲームに対応するゲーム機に着目した記事を公開した。同ゲームはPS4、PS4 Pro、XBox One X、XBox One S、そしてPCに対応している。Forbesの記事では、PCを除いた4つのゲーム機に関してゲーム品質を調査するチームDigital Foundryが調べた結果が引用されている。


 同ゲームをそれぞれのゲーム機でプレイした場合、背景描写において視認可能な差異が生じる。具体的には、XBox One XとPS4 Proでは精細に背景が描写されるのに対して、PS4とXBox One Sでは背景の一部が黒くなってしまう。また、画面描画に関するパフォーマンスの指標のひとつであるfps(1秒間に画面を描画する回数)にも違いがある。XBox One XとPS4 Proでは30後半~40fpsのあいだで安定しているのに対して、PS4とXBox One Sでは30fpsを超えることはないうえに不安定なのだ。このように技術上の制限事項が認められるものも、同ゲームはこうした制限事項を補って余りあるゲームプレイを提供している、とForbesの記事は評している。


 以上をまとめると、フロム・ソフトウェアは『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』をリリースしたことによって、世界に通用するゲームスタジオであることを改めて証明した、と言えるのではないだろうか。


(吉本幸記)