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F1オーストラリアGP技術解説(2):レッドブル・ホンダ、空力アップデートの前倒しでメルセデスに追随

2019年03月27日 12:01  AUTOSPORT web

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第3戦中国GPで予定されていたアップデートを開幕戦で導入したレッドブル・ホンダ
バルセロナでのウィンターテストから開幕戦までわずか2週間だったにもかかわらず、少なからぬチームがオーストラリアGPにアップデート仕様を持ち込んできた。一方、F1技術の愛好家にとって開幕戦は、2019年マシンをじっくり眺める初の機会でもあった。技術解説その1に続き3つのチームの空力変更点を紹介していく。

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(5)ホンダが翼を与えた?


 ホンダと新たに組んだことが、いっそうのモチベーション強化につながったのか。レッドブルは本来なら第3戦中国GPに予定されていた空力アップデートを、開幕戦に前倒しして持ち込んだ。そのひとつが、フロントウィング翼端板の切り欠きである(黄色矢印参照)。このソリューションはすでにメルセデスやルノー、ウイリアムズも採用しているものだ。

 この小さな切り欠きのおかげで、外側に向かう渦流がより早く、より下の位置から発生するようになった(青矢印参照)。その結果、車体に沿って後部へと向かう空気が、よりいっそうきれいに流れる効果を生んでいるはずである。

(6)レーシングポイント:旧車とは言わせない


 レーシングポイントの新車RP19は、チーム買収騒ぎの最中に開発が行われたため、基本的には前年車の発展モデルである。とはいえ新たな有力スポンサーを得て、開発資金も潤沢に使えるようになった。今後は加速度的に、アップデートが進むはずである。

 メルボルンに投入されたのが、その前触れともいうべきいくつものデバイスだった。リヤビューミラーはより空力的に洗練され(黄色矢印)、バージボード上部にはマクラーレンMCL34と同様のウィングレットが装着された。より低い位置からの、エアポッドへの空気の流入を狙っていると思われる(赤矢印)。一方でエアポッド横から伸びるサイドボードは、よりシンプルな形状になっている(青矢印)。

(7)レギュレーションに合わせたウイリアムズ


 ウイリアムズのFW42はウィンターテストの際、二つのパーツが技術規約に違反しているとされた。ひとつはフロントサスペンションで、アンダーアームにウィングレットが付いており、6個のパーツで構成されるべきフロントウィングがウイリアムズは7個であるとされたのだ。そのためメルボルンには、これを取り去ったものが持ち込まれた。

 一方、ユニークな凹面形状のリヤビューミラーも規約違反とされ、オーソドックスなものに取り換えられた。しかしかなり急いで作業したせいか、ロバート・クビサのミラーはレース序盤に脱落するトラブルに見舞われた。