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「日本お弁当食べる場所がない問題」に共感多数 「トイレ個室最強」「私は倉庫」「入場料払って新幹線の待合室で昼食ってた」人も

2019年03月27日 07:10  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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会社は労働時間が8時間を超えると、少なくとも1時間の休憩を与えなくてはならないと労働基準法で決まっている。だが、休憩スペースとなると自分でなんとかしろというか、無頓着な企業が多いのではないだろうか。

3月24日のはてな匿名ダイアリーには、「日本お弁当食べる場所がない問題」というエントリーが投稿され、多くの人の共感を呼んでいた。投稿者は会社にお弁当を持参し始めて半年、「食べる場所に困っている」と切り出している。「昼休みくらい会社の人間たちから解放されたい」との理由で会社のデスクはイヤだというが、公園は天候や時期によっては無理、コンビニのイートインは「お買い上げ商品以外の飲食はお断り」などと八方塞がりを嘆いている。(文:okei)

問題は食べる場所が無い事より、「会社の人間たちから解放されたい環境」


一番良いのは行きつけのジムで、Wi-Fi環境やテレビもあるが、基本は飲食禁止だ。更衣室でこっそり食べる形になる。投稿者が「お弁当食べるだけのための場所、雨風しのげてWi-Fiあるとこ、無料で欲しい。無理かね」とこぼすと、共感する声は多く、500近いブックマークがついた。

特に目立つのが、「休憩時間は一人でいたい」人たちだ。

「私は倉庫で食べている」「トイレ個室最強」
「休憩スペースで微妙な同僚との気まずい空気吸いながら食べるコンビニお握りが2割増しで不味い」

という声や、

「一時期、入場料金はらって新幹線の待合室で昼食ってた。自分でも何やってんだろう……とは思ってた」

という人までいて身につまされる。孤独を愛するというより居場所がない感じが悲しい。

また、「問題は食べる場所が無い事じゃなくて、会社の人間たちから解放されたいって思わせる環境よね」といった指摘もある。ありていにいえば、社内の雰囲気や人間関係が良くないのだ。

自分が経営者なら社員のモチベーションアップのため、小奇麗なカフェスペースを用意すると説く声も

一方、カーシェアやカラオケ店など数百円で有料スペースを借りる提案に、多くの賛同があった。確かに有料なら全天候型で一人になれる空間は確保できるが、投稿者は無料にこだわっている。その数百円を惜しんで弁当一択ならば、いっそすきやでも行った方が……となるのではないか。

筆者はこうした悩み、よくわかる。会社員のころ、昼食は狭い更衣室で女子社員数人と食べていたが、歳をとるにつれてなんとなく若い子と食べるのが居心地悪くなっていった。社員食堂なんて気の利いたものはなく、会議室も「食べ物のにおいが残る」と禁止にされ、デスクでは休んだ気がしないし……とランチ難民化して右往左往した記憶がある。

コメントには、自分が経営者なら小奇麗なカフェスペースを用意して社員のモチベーションをアップする、「飯食う場所は大事やで」と素敵な考え方を披露する人もいた。そういえば、グーグルは社内でいつでも無料で軽食を食べられるという羨ましい口コミを見たことがある。会社が従業員を大切にしていると感じるし、食事の心配をしないのであまりギスギスせず仕事に集中できるだろう。

人手不足の日本では、忙しくて1時間も休憩できない人が多いのが現実だ。豪華社食とまでは言わないが、ゆっくり休憩できるだけの時間とスペースの必要性を、多くの日本企業が感じて欲しい。