2019年春に日本国内での発売が予定されている新型『トヨタGRスープラ』がオーストリアにあるマグナ・シュタイヤー グラーツ工場でラインオフを迎えた。
2002年に生産終了を迎えた4代目から数えて、17年ぶりに登場する5代目スープラ。2019年1月14日にデトロイトショーで世界初披露されて以来、日本のみならず、世界中のクルマ好きから注目を集めている。
日本では発売日、販売価格などが正式にアナウンスされていないにもかかわらず、最上級グレードのRZグレードは半数を超える販売店で、初年度分に予定していた注文予約台数に到達している人気ぶりだ。
そんな新型スープラの量産1号車がオーストリアにある工場でラインオフを迎えた。1号車の車両識別番号はスープラのモデルイヤー“2020”と量産1号車を意味する“1”を加えた“20201”で、エンジンカバーにはトヨタ自動車の豊田章男社長の直筆サインが入っているという。
また、エクステリアはマットグレーのボディカラーにレッドのドアミラーカバーで、つや消しブラックのホイールを装備。インテリアは赤革シート、ダッシュボードにはカーボンの装飾が施されている。
この量産1号車は1月19日に行われた世界最大級の名車オークション『第48回バレットジャクソン・オークション』に出品されていて210万ドル(約2億3000万円)で落札済み。この収益金は全額、アメリカ心臓協会などに寄付される予定だ。
新型スープラの開発責任者である多田哲哉チーフ・エンジニアは、ラインオフを受けて「この日を迎えることができ、関係者のみなさまに心より感謝申し上げます」とのコメントを発表している。
「パートナーシップには様々な形があります。BMWとの協業での取り組みは両社にとって新しい経験でしたが、みなさんの熱意と強い志によって成果を形にすることができました。おかげさまでスープラは、非常にエキサイティングなクルマになったと自負しております」
また新型スープラのプロジェクト・チーフデザイナー、中村暢夫氏は「様々なチャレンジがありましたが、皆がスポーツカーへの熱い想いを共有し、『乗って愉しく、カッコいいスポーツカーを!』と、一体感をもってデザインに全力を傾けました。スープラは、そのような想いやこだわりが詰め込まれたクルマです。古くからのファン含め、世界中のスープラファンに楽しんでいただけると信じています」としている。