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ジャスティン・ビーバーのせい? MVロケに使ったアイスランドの渓谷が一時閉鎖へ

2019年03月25日 15:42  Techinsight Japan

Techinsight Japan

良くも悪くも影響力が絶大なジャスティン(画像は『Justin Bieber 2018年5月12日付Instagram』のスクリーンショット)
今月に入り、自身のInstagramで心の病と闘っていることを明かしたジャスティン・ビーバーだが、彼にとって頭の痛いニュースが飛び込んできた。『CNN Travel』などによれば、アイスランド南部の美しい渓谷が6月1日まで閉鎖されることとなり、同地がジャスティンの楽曲MVロケ地として注目を浴び観光客数が激増したことが一時閉鎖に繋がったと伝えられている。

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話題に上っているのは、アイスランド南部にある「Fjaðrárgljúfur(フャズラオルグリューブル峡谷)」で、アイスランド環境庁が6月1日まで同地への一般の立ち入りを禁止することを発表した。

フャズラオルグリューブル峡谷は「世界一美しい峡谷」として地元民や写真家らの間で知られている。しかしこの“秘境”は、ジャスティン・ビーバーが2015年にリリースした楽曲『I’ll Show You』のMVロケ地に使用されたことで、その名が一気に世界に広まってしまった。

MV公開後のフャズラオルグリューブル峡谷への訪問者数は、2017年から2018年の間に15万人から28万2000人へと急増し、アイスランド環境庁のダニエル・フレイ・ジョンソンさん(Daníel Freyr Jónsson)は、この現象がジャスティンのMVと密接に関係があると分析、

「フャズラオルグリューブル峡谷はアイスランド人に長年親しまれてきた場所でしたが、一般的な知名度はそこまでではありませんでした。しかしビーバーさんが訪れたことで、観光客の数は激増しました。2016年から2018年の間で50~80%ほどの増加が見られています。」

と具体的な割合を数字で示している。

アイスランド環境庁のホームページによれば、急激な観光客の増加や雪解けにより峡谷の植生が大きく乱れたこと、そして暖冬や降雨といった自然現象で歩道がぬかるみ、観光客は本来通るべき小径ではなく芝生や荒廃した地盤を歩くことを余儀なくされていたようだ。しかし完全に雪が溶ける前の3月~4月期の地盤は非常にもろく小径沿いの植物はよりダメージを受けやすいため、環境庁が同地の一時閉鎖に踏み切ったという。

ジャスティン自身も作詞を手がけた楽曲『I’ll Show You』は、常に完璧を求められるプレッシャーと闘う心の葛藤を歌っている。荒々しく壮大な大自然の絶景や、切り立った崖の縁に思い詰めた表情で座り込むジャスティンの切ない表情が印象的なMVは、現在までに4億4000万を超える動画再生回数を記録している。

アイスランド観光局「Visit Iceland」のディレクターは『CNN Travel』に対し、このたびのフャズラオルグリューブル峡谷の閉鎖をジャスティンのせいにするのは「フェアではない」とし、「年間を通して観光客を受け入れられるよう、同地の基盤を改善する必要があるのです」とコメントしている。

現在は心の病のためカウンセリングを受けているジャスティン・ビーバーは少し前に、

「最近ずっと辛い状態が続いている。自分自身や世界から取り残されているような、妙な感覚に苦しめられているよ。」

「いつも元気を取り戻す僕のことだから心配はしてないけど、皆と今の近況をシェアして、僕のために祈ってほしいと伝えたかった。」

とファンに苦しい胸のうちをInstagramに吐露していた。そんな矢先だけに、このようなネガティブなニュースが彼の精神状態に悪影響を及ぼさないことを願うばかりである。



画像は『Justin Bieber 2018年5月12日付Instagram』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 c.emma)