2019年03月24日 10:11 弁護士ドットコム
ワンセグ携帯の所有者に、NHKと受信契約を結ぶ義務があるかを争った裁判。最高裁が3月12日付で原告らの上告を受理しないと決定し、「義務あり」との高裁判決が確定した。原告の1人である50代の男性は「機種選択の余地がない」と話した。
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男性はガラケーユーザー。2016年、NHKの委託を受けた訪問員に「ワンセグでも受信料が必要」と言われ、すぐに機種変更した。
当時、男性の携帯キャリアのカタログには4つのガラケーが載っていたが、ワンセグがないのは1つだけ。高齢者向けのモデルだったという。
弁護士ドットコムが携帯3大キャリアの最新の総合カタログをチェックしたところ、確認できたガラケーは全部で13機種。うちワンセグがないモデルは3機種(ドコモ1、au2、ソフトバンク0)だった(プリペイド式除く)。
ガラケーは元々の選択肢が少なくなったこともあり、カタログ記載のモデルからワンセグがついていないものにしようとすると、機種が限定されてしまうようだ。
スマホに目を向けてみると、カタログ記載のサムスンのGalaxy、ソニーのXperiaシリーズにはワンセグないしフルセグがついている。
シャープのAQUOSシリーズや京セラの機種は、搭載されているものといないものの両方があった。また、ファーウェイ(HUAWEI)製品にも搭載されていない。
ガラケーと違って、スマホは国内シェアの4割以上を占めるとされるiPhoneシリーズ(MM総研「2018年(暦年)国内携帯電話端末出荷概況」より)にワンセグ・フルセグがついていないこともあり、選択肢が多くあるようにみえる。
ソニーモバイルコミュニケーションズに取材したところ、「仕様は各キャリアと相談した上で決めています。Xperiaの国内販売分については、すべての機種にワンセグかフルセグをつけています」とのこと。
ただし、ガラケー時代は、キャリア専用の機種も多かったが、スマホが主流になってからは、機種がキャリアの枠を超え、SIMフリーのものも出てきた。キャリアの意向以上に、各メーカーのマーケティング戦略を踏まえた形が、今の状況に反映されているようだ。
テレビを持っておらず、ワンセグも見ないというユーザーは所有している機種に注意してみるといいかもしれない。
(弁護士ドットコムニュース)