トップへ

乃木坂46、4thアルバムに感じる“新たな始まり” さゆりんご軍団、4期生、ユニット曲への期待

2019年03月24日 08:11  リアルサウンド

リアルサウンド

写真

 乃木坂46が、4月17日に4thアルバム『今が思い出になるまで』を発売する。アルバムリリースが発表されたのは、『7th YEAR BIRTHDAY LIVE』のデビュー7周年記念日に当たる2日目の公演。そこから特典内容、アルバムタイトル、収録曲、ジャケット写真……と順次情報が解禁されている。今後は各メンバーが担当するラジオ番組での新曲解禁が待たれるところだ。


(関連:乃木坂46 高山一実、初小説執筆時の思いを吐露「誰もこんなの読まないんじゃないかって」


 3rdアルバム『生まれてから初めて見た夢』から、約2年ぶりにリリースされる今作。2017年8月リリースの18thシングル『逃げ水』から、2018年11月リリースの22ndシングル『帰り道は遠回りしたくなる』までの楽曲を収録している。中でも注目は新たに収録される多くの楽曲だろう。前作では12曲の新曲が収録されていたのに対し、今作では8曲とやや少ない印象を受ける。しかし、詳細を見ると胸躍らせる収録曲が揃っていることに気づくはずだ。


 すでに解禁となっているのは2曲。「もうすぐ~ザンビ伝説~」は、ドラマ『ザンビ』(日本テレビ)の主題歌で、齋藤飛鳥がリードボーカルを務め、ドラマに出演してる21人が参加。不穏な雰囲気が漂う乃木坂46としては今までになかった曲調の楽曲だ。舞台『ザンビ~Theater’s end~』でも幕開きの際に会場にこの楽曲が流れており、ザンビプロジェクトを代表する楽曲とも言える。


 そしてもう1曲が、先日の衛藤美彩卒業ソロコンサートでもサプライズで初披露された衛藤の最初で最後のソロ曲「もし君がいなければ」。「君の名は希望」「きっかけ」「サヨナラの意味」など、乃木坂46の作家陣ではお馴染みの杉山勝彦が作曲を務める。衛藤が歩んできた険しいアイドルとしての道のり、そばにいて励ましてくれたファンとの絆を、杉山のピアノを基調としたサウンドがそっと彩る。


 リード曲「ありがちな恋愛」にも作曲に杉山が起用されている。メンバーは、グループを卒業/卒業発表した西野七瀬、若月佑美、衛藤を除いた「帰り道は遠回りしたくなる」選抜メンバー。これまでのアルバムリード曲を振り返ると「僕がいる場所」(1stアルバム『透明な色』)、「きっかけ」(2ndアルバム『それぞれの椅子』)、「スカイダイビング」(3rdアルバム『生まれてから初めて見た夢』)と、どの曲もライブでは欠かせない楽曲へと成長している。「僕がいる場所」、「きっかけ」が杉山作曲であることから、壮大で美しいミディアム調の楽曲を想像もさせる。


 今作には、最も待たれていたと言っても過言ではないのが4期生楽曲「キスの手裏剣」。昨年12月に開催された『お見立て会』を皮切りに、『7th YEAR BIRTHDAY LIVE』でも各日に4期生がパフォーマンスするなど、断続的にファンへと姿を見せてきた。大きすぎる“乃木坂46”という看板に、時には涙を流しながらも懸命に歌い踊るその姿勢に誰しもが心打たれたはずだ。3期生の初楽曲となったのは、大園桃子がセンターを務める「三番目の風」。今からちょうど2年前に収録されたこの楽曲から、3期生の人気は爆発していく。4期生がここからどれだけの推進力を見せるか、そして誰がセンターを務めるのかも注目ポイントだ。


 「さゆりんご募集中」は、その名の通りに松村沙友理が率いる佐々木琴子、伊藤かりん、寺田蘭世からなる「さゆりんご軍団」のユニット曲。先日、伊藤がグループからの卒業を発表し、現体制としてはラストのユニット曲ということになる。さゆりんご軍団は「白米様」や「さゆりんごが咲く頃」「ぐんぐん軍団」(CD未収録)のほかにも、ライブの開場中に乃木坂46の楽曲をパロディーとした楽曲を披露するなど、松村のキャラそのままに自由奔放な活動が魅力だ。


 「さゆりんご募集中」というタイトルは、今となっては伊藤の卒業を示唆していたようにも思えるが、伊藤の具体的な卒業時期は未定。彼女の卒業発表を受け、現在ファンの間では松村が『乃木坂工事中』(テレビ東京)で発言していた、さゆりんご軍団での日本武道館公演の開催を望む声が上がっている。彼女の卒業の門出として、行われる可能性は十分にあるだろう。そして、同時に「さゆりんご募集中」という楽曲タイトルから新しい軍団メンバーが入るのではないかということも想像できる。さゆりんご軍団には、研究生という位置付けで中田花奈が所属しているが、『7th YEAR BIRTHDAY LIVE』で正式に「若様軍団」における若月のポジションを堀未央奈が“箸くん継承者”として受け継いだようなサプライズが欲しいところである。


 ほかにも、「雲になればいい」の系譜とも思える生田絵梨花、久保史緒里、桜井玲香による抜群の歌唱力を誇るユニット曲「ぽっち党」などの新曲が収録となる。これらの多くは、7月より開催される『真夏の全国ツアー2019』にて披露されていくことだろう。さらに言えば、今作と同時期にリリースされた2ndアルバムが出た2016年は7月に15thシングル『裸足でSummer』、3rdアルバムが出た2017年は8月に『逃げ水』が発売されている。今年もツアーに向けた続報が期待されるところだ。(渡辺彰浩)