メルセデスは、2019年F1開幕戦オーストラリアGPでのルイス・ハミルトン車のフロアダメージについて調査した結果、縁石で破損した可能性が高いという結論を出した。
ハミルトンはレース序盤にマシンの不調を訴え、ペースが上がらないまま、チームメイトのバルテリ・ボッタスの後塵を拝する形で2位でフィニッシュした。
決勝直後、メルセデスはハミルトンのマシンにダメージがあったことを明かした。「フロアの左リヤタイヤのすぐ前の部分にダメージがあることを発見した。その部分のフロアが大きく破損していた。現段階では原因はまだ100パーセント確認されてはいない」という声明をチームは発表した。
ハミルトンはデブリによってダメージを受けたのかもしれないとコメントしていたが、チームは分析の結果、縁石を乗り越えた際に損傷した可能性が高いとの見解を示した。
「決勝後、ルイスのマシンを調査したところ、タイヤシールエリアと呼んでいる箇所にダメージがあることに気付いた」とメルセデスのストラテジスト、ジェームズ・ボウルズがチームが発表したインタビューのなかで語った。
「リヤタイアのすぐ前のカーボンが破損していた。このエリアは空力的に非常にセンシティブであり、ダウンフォースとマシンバランスに大きな影響を及ぼす。決勝中、(ハミルトンが)縁石を乗った際にダメージを受けたものと我々は考えている」
ハミルトンのマシンはこのダメージによってハンドリングが悪化した上に、タイヤマネージメントの面でも困難になった。
「(セバスチャン・)ベッテルからアンダーカットされることを防ぐために彼をカバーする戦略を採ったことで、ルイスはミディアムタイヤで非常に長いスティントを走らなければならなかった。従って、彼はタイヤの扱いに非常に気をつかう必要があり、それによってペースを上げることが難しくなった」
「フロアのダメージは大きな影響を及ぼす。フロアダメージによってリヤが通常より不安定になっていたはずだ。そういう状態にもかかわらず、彼は素晴らしい仕事をしてマシンをチェッカーまで持っていった」