小学校の頃、授業中に先生が「ちゃんとノート取らないならもう黒板に何も書きません」とか言い出した記憶がある。当然そんなことをされれば勉強に支障が出る。すぐに問題になって教頭が保護者に謝罪していたが、本当に謝罪すべきはその問題の先生で、謝罪相手も保護者ではなく生徒たちだったはずだ
しかし、世の中にはこれとよく似た困った輩が大勢いるようだ。先日、おーぷん2ちゃんねるに「やる気ないんなら帰れ!で今帰ってるんだが」というスレッドが立った。(文:松本ミゾレ)
しようもない上司ほど「やる気ないなら帰れ」って言う
スレ主は本文に「もうどうでもいいわクソ会社がよ」と書きなぐっているため、相当腹に据えかねているのだろう。しかも帰る間際に自分の外出ボードに「有休」と書いてきた、とも語っているあたり、マジでイラッとしていた様子だ。
きっかけはちょっとしたことだったようだ。コピーが2部足りなかったため「コピーしてきます」と言ったところ、部長に「もういい! やる気ないんなら帰れ!」って言われたという。その際に「はい」と返事をして会議室を出たというのがことの顛末である。
しようもない話である。しかもこの事態は残業中の一コマだった。22時に退勤扱いになってもなお社内に居残り、コピーが足りないだの言われていたようなので、相当不憫な話である。
スレッドにはこの一連の話を読んだ人々の「そらやる気もなくなるわ」やら「次はどの会社にする?」みたいな同情の書き込みも多い。僕も当然同じ思いだ。あまりにこの部長がダメ過ぎる。コピーは部長でもやれるわけだし。
そもそも人材を大事に扱うことができない会社ってなんなの?
第一、今回のような「やる気がないんなら帰れ」って言葉自体が時代錯誤だ。こんな言葉を言われて遮二無二頑張ろうと思う奴なんて今どきいない。誰しも言われて嫌な気分になる。そんなことさえ分からずにこのセリフで怒鳴ってくる上司ってマジで害悪でしかないだろう。
というか、目の前の部下を思っていれば決して出ないようなワードチョイスである。叱って伸ばす、みたいな都合の良い言い分もあるかもしれないが、叱られて伸びる人というのは、まともな労働環境にいなければ発生しない。
で、最悪なのがこの後。スレ主はそのまま電車に飛び乗って帰路についていると、先輩社員から「会議すすまねーんだがwガチ帰り?」とLINEが来たという。この上司にしてこの先輩あり。誰も、たったの2部すらコピーがとれないようだ。お粗末過ぎる。
世の中、理不尽に耐えてこそという側面はたしかにある。でもこれはあまりに理不尽過ぎるし、たとえこれに耐えても職場にそもそも伸びしろもなさそうに感じられる。コピーが足りないことぐらいで会議が進まない会社など、所詮どうしようもない。スレ主が素晴らしい転職先を見つけることを祈っておきたい。