ホンダのアメリカンモータースポーツ活動をサポートするホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント(HPD)の代表が交代。アート・セント・シアーに代わり、テッド・クラウスが4月1日により代表に就任する。
HPD1993年に創設されたホンダのアメリカンモータースポーツの前線基地だ。エンジン開発やシャシーの開発を行い、、インディカーでエンジン供給を続けるほか、アキュラでIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップにも参戦している。
これまではセント・シアーが代表を務めていたが、4月1日からクラウスが代表に就任する。クラウスは、ホンダのレーシング部門を7年間率いた後、HPDのオートオペレーション部門の責任者として乗用車開発に焦点を当てていた。
「シンプルなポイントを言えば、さまざまなマンマシンの要素をまとめるのが大好きだ。戦略からコンセプトやターゲットへどのように変わっていくのを確認することもね」
「アート(セント・シアー)とは、オフシーズンに今季のターゲットについて話し合いをいsた。これまで過去28年間取り組んできたすべてのプロジェクトで、クリアラップを持ってきた。レースほど明確ではないけど達成すべき目標をね。こんどはレースの明快さを楽しみにしているよ」とクラウス。
2012年から代表を務めたセント・シアーの下では、4回のインディ500勝利を含む、45勝をインディカーで挙げ、2012年にライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)、2013、2018年にスコット・ディクソンがチャンピオンを獲得している。
セント・シアーは会社の新たな努力を期待している。
「クルマが構想された時から、ディーラーに渡るまでずっとクルマを見ている。商品企画や広報、ロジスティックな面など、まだレースに関わっていく予定だ」とセント・シアー。
しかし、2018年にマニュファクチャラータイトルをシボレーから取り戻したが、その年のインディ500を制することができなかったことが大きな失望だと語る。
「昨年のように成功しても、我々はやり残した仕事があることをわかっている。このオフシーズンは、インディ500に向けてのエンジン仕様の作成に費やしていたんだ。昨年よりも優れたパッケージを提供したいからだよ」
「昨年のロードコースでの成功に影響を与えるようなことはしておらず、オフシーズンの焦点はインディ500だった」
新たに就任するクラウスは、セント・シアーがHPDで構築したものをさらに発展させることを目指している。
「アートは、HPDとそのすべてのパートナーの中にチャンピオンシップチームを作り上げた。安定しており、素晴らしいメンバーだ。その多くのメンバーに会う機会があった」
「自分の役割を学んでいくつもりだ。アートが過去7年間行ってきたがチャレンジングなことはいくつかある。私の役割は、我々が持っている素晴らしい才能を調整して、目標を達成することに集中させ続けることだ」と語っている。