今冬公開の映画『決算!忠臣蔵』の追加キャストが発表された。
中村義洋監督の新作映画となる同作は、筆頭家老・大石内蔵助が勘定方・矢頭長助の力を借りて、上限予算内で主君・浅野内匠頭の仇討をしようとする様をコミカルに描く作品。大石内蔵助役を堤真一、矢頭長助役を岡村隆史が演じる。
今回出演が発表されたのは、1999年のテレビドラマ『赤穂浪士』で大石主税役を演じて以来、約20年ぶりに『忠臣蔵』作品に出演する横山裕。赤穂浪士の一員として討入りの中心メンバーとなって活躍する剣豪・不破数右衛門役を演じる。クランクイン前から殺陣の稽古をして撮影に挑んだという横山は「初めて本格的な殺陣に挑戦したのですが、自分自身出来上がりが楽しみです」とコメント。
■横山裕のコメント
今回中村組に参加させていただきとても貴重な時間を過ごすことができました。
堤さんをはじめ、豪華なキャストの方々と共演させていただき刺激的な毎日でした。
また初めて本格的な殺陣に挑戦したのですが、自分自身出来上がりが楽しみです。
豪華なキャストの化学反応を是非とも楽しみにしていただければと思います。
■中村義洋監督のコメント
役者さんが「役になる」とか「役が入る」というのをよく聞きますが、そんなことは稀です。
今回横山くんに演じて頂いた「不破数右衛門」は本当に複雑な役で、脚本を書いた僕自身も最初は手探りの演出しかできず、横山くんには大変御迷惑をおかけしました。
それでもいつも「あ、そうすか」の一言で注文を聞いてくれて本当に有難かったです。
そんなある日、明らかに「あ、不破になったな」という瞬間があって、これはもう、痺れました。
あまりに興奮して「いやぁ、なったね!」と駆け寄りましたが、本人はまた「あ、そうすか」の一言だけで、でもちょっぴりハニかんだようなあの微苦笑は、今でも忘れられません。
そこからはもうお任せで、現場には横山くんではない「不破」しかおらず、その一挙手一投足に驚かされるばかりでした。
横山くんを観に劇場に来られる方も多いと思いますが、そんなわけで、スクリーンには不破数右衛門しか写っておりません。ご了承ください。
■池田史嗣プロデューサー
不破数右衛門は、四十七士の中でも一、二を争う凄腕の剣豪。
もともとクビになっていた(今でいうところのフリーターだった)のに主君の無念を晴らすべく、熱い思いで自ら志願して打ち入り計画に参加、中心メンバーとして金欠に悩む大石内蔵助をサポートする重要な役。
一見クールなのに面倒見が良く、ピュアで仲間思いなキャラクターは、横山さんご本人の性格とも相通じるところがあったような気がします。
そして本作唯一(?)と言っていい剣の使い手として、持ち前の身体能力で見事なアクションをキメてくださいました。
中村組初参戦ながら、クセ者だらけの超豪華共演者達を相手に映画俳優として堂々と渡り合った横山さんの姿、きっと、今までで一番魅力的なはずです。
どうぞお楽しみに。