2019年F1開幕戦オーストラリアGPは、マックス・フェルスタッペンの表彰台とダニール・クビアトの10位入賞で幸先の良いスタートでした。グリッドでも良い雰囲気のようでこのまま今季を戦えるといいですね。今回も、現場の様子をムッシュ柴田氏がお届けします。
-------------------------
レッドブル・ホンダ、いきなり表彰台に上がっちゃいましたね~。ウィンターテストですべてのメニューを終了せずに開幕してしまったので、どうかなと思ってたんですが、さすがです。そしてホンダも、素晴らしかった。
などなど決勝レース前後の様子はあとでゆっくり紹介するとして。
今週末のメルボルンは、毎日本当にいい天気が続きました。
そして日曜日の決勝当日が一番気温が高くて、ヤラ川沿いをのんびり走ってても、けっこう暑かったです。
橋の下のホームレスが、iPhoneだけはピカピカなのが今どきでした。
レーススタートは午後4時からですが、正午過ぎのサーキットはすでに大にぎわい。
ルノーのアルピーヌA110、オジサン心をくすぐります。こういう商品開発が、ヨーロッパのメーカーは上手ですよね。
アイルトン・セナグッズを売るブースも出てました。今年の5月1日ではや25年も経つわけですが、根強い人気があるんですね~。
パドックに行くと、今朝現地入りしたばかりのホンダの八郷隆弘社長のところに、トロロッソの面々がちょうどやって来たところでした。
ふたりのドライバーは最初はかなり緊張した面持ちでしたが(特にアレクサンダー・アルボン)、ダニール・クビアト選手はすぐに打ち解けて、
「パワーはいくらあってもいいので、どんどん下さいね」と、言いたい放題でした(笑)。八郷社長も、
「全力でサポートしますよ」と、答えてましたけど。
そして迎えた決勝レース。各マシンが次々に、グリッドへと向かいます。
土曜日の予選でフェラーリが思ったほど速くないのがわかってしまったわけですが、まさか決勝レースであそこまで苦戦するとは……。
セバスチャン・ベッテルはすでにこの時点で、惨敗を覚悟してたんでしょうか。
ちなみにこの右端で豪快に笑ってるオジサンが、急死したチャーリー・ホワイティングに代わって今週末のスターターを務めたミハエル・マシさんです。
傍から見る限りは、急きょ代役を頼まれた割りには、余裕たっぷりに見えました。
マックス・フェルスタッペンが4番グリッドに付くと、すぐにエイドリアン・ニューウェイがやって来て、しばらく自分の作品のあちこちをチェックしてました。
一方、ホンダF1テクニカルディレクターの田辺豊治さんは、今年から2チーム供給ということもあって、
レッドブルとトロロッソの全4台を順々に、忙しそうに見て回ってました。
ピエール・ガスリーのクルマの横では、ホンダの山本雅史モータースポーツ部長に何やら説明中。
そしてトロロッソ2台のグリッドに行き着くと、トロロッソ担当の本橋正充さん(チーフエンジニア兼副テクニカルディレクター)、チーフレースエンジニアのジョナサンと、しばらく談笑してました。内容は聞こえませんでしたが、雰囲気がかなりいいのはまちがいないですね。
一方、F1デビュー戦となったこの週末、予選まではかちんこちんに緊張していたアルボンでしたが、
いざグリッドに付くと、けっこうリラックスしてる感じでした。あとで本人に訊いても、「自分でも不思議なくらいよく眠れたし、全然緊張しなかったよ!」とのことでした。
実際素晴らしいスタートを決めて順位を上げているし、ベッテルたちもやらかした序盤でのタイヤ交換という戦略ミスさえなければ、デビュー戦入賞はまちがいなかったんですけどね。
そしてレースでは、フェルスタッペンが見事に3位入賞。ホンダにいきなり、復帰以来初めての表彰台をプレゼントしました。「ベッテルをぶち抜いた時は、鳥肌たちましたよ」と、レース後の山本部長。初日からずっと間近で観察していて、改めて凄いドライバーだと思いました。
21歳で、このオーラと貫録。末恐ろしいというか、すでに今も恐ろしいですけどね。いやいや、今シーズンが楽しみです。と同時に、ガスリーにもぜひぜひ盛り返してほしいです!!