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YOSHIKI、X JAPAN30周年のビジョンを語る「次の年号にアルバムを出すのはいいアイデア」

2019年03月18日 04:11  リアルサウンド

リアルサウンド

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 YOSHIKI(X JAPAN)が、3月16日、17日に文京シビックホール 大ホールで開催された牧阿佐美バレヱ団公演『プリンシパル・ガラ2019』にゲスト出演した。本記事では16日の公演と終演後に行われた囲み会見の模様をレポートする。


参考:GACKT、YOSHIKIがシャンパンでキレたことを暴露? 「急にスイッチが入るんですよ」


 今回、牧阿佐美バレエ団から本公演のバレエ演目として「Anniversary」使用のオファーがあり、急遽YOSHIKIの出演が実現した。「Anniversary」は、1999年に「天皇陛下御即位十年をお祝いする国民祭典」の奉祝曲としてYOSHIKIが作曲した楽曲だ。


 YOSHIKIは、公演の1部とカーテンコールに登場。「Anniversary」演奏前に舞台に登壇したYOSHIKIは、牧阿佐美との出会いや20年前に御前演奏した経験が今に繋がっていることを話し、「もうすぐ平成が終わりますが、次の時代に紡いできた歴史を(届けられるように)、心を込めてパフォーマンスしたいと思っています。高円宮妃久子殿下もいらっしゃっているということで緊張していますが、頑張って演奏をしようと思います」と挨拶し、パフォーマンスに入る。演目では、YOSHIKIのピアノ演奏とともに、楽曲をイメージした牧阿佐美によるオリジナルの振り付けを5組男女・10人のバレエダンサーが美しく舞い踊った。


 2部では、1階の中央の客席に用意された高円宮妃久子殿下の隣にYOSHIKIが座り、公演を鑑賞した。“Xポーズ”も見せたカーテンコールを「お辞儀の時の方が緊張しました」と振り返った上で、「ピアノ演奏しながら(右手で)指揮をしていたんですけど、『オーケストラとの息を合わせていた』というようなお話をさせていただきました」と妃殿下との会話を明かした。


 平成が終わる目前に開催された今回の公演。平成元年にメジャーデビューしたX JAPANは今年30周年を迎える。「いろんなお話もいただいていますし、消化しきれていない、昨年の無観客ライブから全てが夢の中にいるようで。まだ整理できていないのですが、アルバムというものも22年ぐらい出していないので、出すのがある種、義務になってきていて。なんらかの形で30周年を迎えられればいいなと思っています」とコメント。「平成が終わる前に……」と記者から詰められると「待って、待って! 平成は終わっちゃうじゃないですか。やっぱり、新しい時代に向かってですね。平成にデビューしたので、次の年号にアルバムを出すというのはいいアイデアですね」と記者陣を笑わせた。


 続けてYOSHIKIは、「制作する時に楽曲を作る意味を考えるのですが、それなりに意味のあることにしたいなと。ファンの方にこれだけ長い間待たせてしまって、本当に申し訳ないと思っているのですが、出すからには僕らが解散前に抱いていた夢ーー『世界に向かうんだ』という。僕らの夢はそこで終わったと思っていたのですが、再結成をしてその時に“世界”というドアが開いていたんですね。今も僕らがその状態にあると思っていますので、やはりアルバムを出す時には世界を視野に入れてというのは大前提なのですが、その一番いいタイミングを狙っているので、ファンのみなさんには分かっていただけると嬉しいです」と待たれるアルバムリリースについて言及した。


 また、20年前に皇居前広場で「Anniversary」を披露した際のことについては、「あの時のことは鮮明に覚えています。ものすごく緊張していたんですが、ちょうど僕らのバンドが解散して僕の最愛なる友人が旅立った後だったので、自分が音楽家として今後前に進んでいけるのかなと思っていた時にそういったお話をいただいて、全力で書いてみたんです。あの時は雨が降っていたんですね。演奏前に急に雨が止みまして、あの時の神聖なる瞬間というのは自分が生かされているんだなという感謝の気持ちで。陛下に見ていただいてる中、演奏できたのは自分の転機にもなったというか。これから音楽家として頑張らなきゃいけないんだなと思えた瞬間だったので、それが20年経った今演奏できているというのは自分の人生にも重なりますし、あの瞬間がなかったらこうして活動できているのかなぐらいに思います。第2の人生を与えてもらった気がしました」と「Anniversary」への思いを語った。(渡辺彰浩)