F1開幕戦オーストラリアGP、金曜フリー走行が終わった初日、レッドブル・ホンダのガレージは深夜になっても煌々と明かりがつき、メカニックたちが必死に作業を続けていた。彼らはマックス・フェルスタッペン車のモノコック交換作業を行っていたのだった。
初日フリー走行でフェルスタッペンは、メルセデスの2台に次ぐ3番手タイムをマーク。とはいえルイス・ハミルトンにコンマ8秒もの大差を付けられ、本人はマシンバランスに不平を述べていた。その後レッドブルは、フェルスタッペン車のモノコックを急きょ交換する決断を下した。
オランダのラジオ局『グランプリラジオ』の独自報道によれば、モノコック交換には当初3つの原因が考えられたという。ひとつ目は縁石に激しく乗り上げるなどして、モノコックを破損した可能性。ふたつ目は製造不良。そして最後に、燃料タンクからの燃料漏れ。最終的にこの燃料漏れの可能性が、最も高いとのことだ。
ケブラー製の燃料タンクは、レース現場では簡単に交換できない。そのためモノコックごと交換する決断を下したと見られる。幸い交換作業は予想ほどは長くかからず、カーヒュウ(夜間作業制限時間)前までに終了することができた。新しいモノコックで走ったフェルスタッペンは、FP3は9番手、予選ではフェラーリのシャルル・ルクレールを上回り4番手に終わっている。