デヴィッド・ボウイの「スターマン」のデモテープが、約750万円で落札された。1972年のアルバム「ジギー・スターダスト」に収録された同曲の初録りバージョンは、3月13日、英マージ―サイド州にあるオメガ・オークションズを通して出品、落札予想価格は約146万円を下らないとされていたものの、それを遥かに上回る結果となった。
このデモテープは50年間ロフトの中で眠っていたそうで、「月世界の白昼夢」「君の意志のままに」の初期バージョンも含まれているという。
1971年にボウイとギタリストのミック・ロンソンによって録音されたそのテープだが、演奏をコピーしたいと申し出たことでロンソンから貰ったという、友人のケヴィン・ハッチンソン氏はこう話している。
「私は今65歳です。それを再生してみましたが、あまりの出来の良さに信じられませんでした。あの頃は『悪くない』と思っていたのですが。16歳はまだ良さに気づかない年齢だったのかもしれません」
「ロフトでそれを発見し、自分のテープレコーダーを引っ張り出してそのテープを入れました。聴いた時は信じられませんでした。最高でした」
ちなみにそのデモはロンソンがレコーディングを終えようとしたところ、ボウイが「まだ終わってないぞ」と話しかけて終わるそうだ。
同オークションのアシスタントマネージャーで、ボウイ関連の品のエキスパートでもあるダン・ハンプトン氏はこう話している。
「この時代を超えた名曲にまつわるボウイ神話は枚挙にいとまがありません。そしてこの生の、真に美しいバージョンは本物の天才による創造過程に関する見識を深めるのに一役買うこととなるでしょう」
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