モンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第4戦フェニックス カイル・ブッシュが週末の2戦完勝!
序盤の西海岸で開催の2戦目。高温乾燥のフェニックスでNASCARのエクスフィニティ・シリーズとカップ・シリーズが行われ、両レースに出場したカイル・ブッシュがエクスフィニティで圧勝。翌日のカップ・シリーズでも終盤の逆転で勝利。週末の2レースを完全制覇しました。
Monster Energy NASCAR CUP SERIES
第4戦 TicketGuardian 500
開催日:3月10日
カイル・ブッシュが週末の2戦完勝! “トヨタ カムリ”は1-2フィニッシュ
3月10日(日)、米国南西部アリゾナ州エイボンデールのISMレースウェイでモンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第4戦「TicketGuardian 500」が開催されました。
NASCAR序盤の米国西部3連戦、2戦目は砂漠の中、フェニックスの1マイルオーバルへと舞台を移しました。
今季開幕戦デイトナ500でトップ3を占めたトヨタ勢でしたが、第2戦、第3戦は勝利には届かず。今季2勝目を目指し、今大会に臨みました。
10日(日)好天に恵まれ、暖かな気候の下、午後12時47分に1マイルオーバルを75周、75周、162周の3ステージ合計312周(312マイル:約500km)して競われる決勝レースがスタートしました。今大会は、ステージ1と2は無給油、ステージ3も中間に1度給油すればぎりぎり走り切れる周回数の設定。
トヨタ勢は、過去フェニックスで1勝を挙げているデニー・ハムリンと、昨年秋のフェニックス戦で勝利しているカイル・ブッシュが3番手、4番手で2列目に並んでスタート。序盤、カイル・ブッシュがハンドリングに苦しむハムリンをかわして更にポジションを挙げ、33周目に首位に浮上しました。
9番手スタートのマーティン・トゥルーエクス・Jr.もトップ5圏内へとポジションアップを果たす一方で、10番手スタートのエリック・ジョーンズは38周目に突然のタイヤパンクに見舞われスピン。大きく順位を落としてしまいました。これにより出されたイエローコーション(何らかの障害による全車スロー走行指示)で各車ピットへと向かいましたが、ここでトゥルーエクス・Jr.がピットロードスピード違反によって34位へと大きく後退。
再スタート後はカイル・ブッシュとハムリンの1-2体制となりましたが、ステージ1の終盤に再びイエローコーションが出されると、トヨタ勢はステージ1の終了順位よりもステージ2での有利なスタート順位を狙ってピットイン。ライバル勢が10台以上コースに残る中で、14位以降での再スタートとなり、ステージ1は追い上げたカイル・ブッシュが5位でポイントを獲得するに留まりました。
トヨタ勢はステージ間のイエローコーションでピットに入らず、カイル・ブッシュがトップ、ハムリンが3位、トゥルーエクス・Jr.が6位でステージ2を再スタート。ステージ2はアクシデントのないまま周回が重ねられ、カイル・ブッシュは首位を快走。ステージ残り3周でイエローコーションが出されたため、そのままステージは終了となり、カイル・ブッシュは今季2度目となるステージウィンを果たしました。トゥルーエクス・Jr.が4位、ハムリンは5位でポイントを獲得。
ステージ3、前半はイエローコーションが頻発し、残り周回を見据えてのピット戦略で順位が変動。最後まで走り切るにはぎりぎりの、残り90周を切ってのイエローコーションでピットインしたトヨタ勢は、カイル・ブッシュが4位、ハムリンが9位、トゥルーエクス・Jr.が12位とやや順位を落としたものの、ここからじりじりと挽回。
カイル・ブッシュは残り20周ほどで2位までポジションを取り戻すと、ぎりぎりの燃料残量にもかかわらず首位との差を詰めて行き、接触すれすれのバトルの末に、残り16周で首位を奪還。その後は後続との差を広げていき、今季初勝利を挙げました。同様に順位を上げたトゥルーエクス・Jr.が続き、“トヨタ カムリ”は1-2フィニッシュ。
カイル・ブッシュは、この勝利で今季の年間チャンピオンを決める“プレーオフ”進出を確実なものとしました。開幕戦で勝利したハムリンに続き、トヨタ勢では2人目の“プレーオフ”確定。
前日のエクスフィニティ・シリーズでも勝利を挙げたカイル・ブッシュは、カップ・シリーズでの通算勝利数を52とすると共に、NASCAR上位3カテゴリーの合計勝利数を199とし、記念すべき200勝まであと一つと迫りました。前週、地元ラスベガスでの同一週末3シリーズ勝利は果たせなかったカイル・ブッシュでしたが、今週は2シリーズ制覇。カイル・ブッシュの同一週末2シリーズ制覇は12度目となります。また、カイル・ブッシュは昨年秋大会に続き、フェニックスでは2戦連続での勝利となりました。
次戦第5戦は3月17日(日)、米国西部カリフォルニア州フォンタナのオートクラブ・スピードウェイで行われます。
ドライバー カイル・ブッシュ
「ISMレースウェイでまた勝つことが出来て、最高の一日になりました。この勢いで次戦も連覇を目指します。チームが最高の仕事をしてくれたおかげです。今日は12号車(ライアン・ブレイニー:フォード)が本当に速いことは分かっていました。彼は恐らくこの週末最速だったでしょう。彼のロングランでの状況はわかりませんでしたが、私は注意深く、少しずつペースを上げて、パスすることが出来ました。(199勝目は)幸運にも素晴らしいスタッフやスポンサーに支えられて、彼らと共にヴィクトリーレーンに上ってきた結果です」
NASCAR XFINITY SERIES
第4戦 iK9 Service Dog 200
開催日:3月9日
カイル・ブッシュが“トヨタ スープラ”で2連勝
3月9日(土)にNASCARエクスフィニティ・シリーズの第4戦「iK9 Service Dog 200」がISMレースウェイで開催されました。
9日(土)午後2時15分、1マイルオーバルを45周、45周、110周の3ステージ合計200周(200マイル:約320km)して競われる決勝レースがスタート。今季初のポールポジションからスタートを切ったクリストファー・ベルに、3番手スタートのカイル・ブッシュが詰め寄りますが、ベルはこれを押さえ、“トヨタ スープラ”が1-2体制で序盤戦を周回。
ステージ1終盤にイエローコーションが出たため、2台はピットインし、8,9位へと順位を落として残り7周での再スタートとなりましたが、追い上げてベルが2位、カイル・ブッシュが3位でステージ1を終えました。
ステージ2は2台の“トヨタ スープラ”が抜きつ抜かれつの首位争いを展開。最後はベルがカイル・ブッシュを振り切り、ステージ2を制覇しました。
ステージ3も序盤はベルとカイル・ブッシュの首位争いとなりましたが、100周目過ぎにカイル・ブッシュが首位へ浮上。2位でこれを追っていたベルは、130周目、目の前に居た周回遅れの車両が突然エンジンブローを喫したため、激しく巻き上げたオイルの煙で視界を奪われると共に、コース上にまかれたオイルにも乗ってしまい壁にクラッシュ。ベルは不運なアクシデントにより、今大会も速さを見せながらレースを途中で終えることとなってしまいました。
ベルというライバルのいなくなったカイル・ブッシュは後半戦独走。最後は2位に3秒もの大差をつけてトップでチェッカー。前戦に続き2連勝を飾りました。この勝利でカイル・ブッシュは自身の持つこのシリーズ通算勝利記録を94へと伸ばすと共に、ここフェニックスでのエクスフィニティ・シリーズ勝利は23戦出場で11勝目となりました。
次戦第5戦は3月16日(土)、オートクラブ・スピードウェイで行われます。
ドライバー カイル・ブッシュ
「本当に素晴らしい“トヨタ スープラ”を用意してくれたチームに感謝します。レース序盤はクリストファー(ベル)が本当に速かったので、勝てるかどうか分かりませんでした。彼は私の後方で不運なアクシデントに見舞われてしまいましたが、最後まで我々の接戦を見て欲しかったです」