マーベリック・ビニャーレス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)は2019年シーズン最初のレースを、7位でフィニッシュした。ポールポジションからスタートしたビニャーレス。しかし優勝はもちろん、表彰台をも逃して初戦を終えた。
「スタートでウィリーをしてしまった。それでスロットルを全開にし続けられず、ラインを外してしまったんだ」
ビニャーレスはスタートで大きくポジションを落とした原因をこう説明する。
ビニャーレスは初日総合で2番手。予選Q2ではセッション序盤からトップをキープして、そのままポールポジションを獲得した。予選日は風と低い気温の影響で難しいコンディションとなり、その影響でレプソル・ホンダ・チームのホルヘ・ロレンソやマルク・マルケスなど多くのライダーが転倒を喫していた。そんななか、終日転倒もなく、予選ではひとり最速を更新し続けて開幕戦ポールの座を手にしたビニャーレス。予選日まで安定感と速さを見せていたのだ。
しかし決勝ではスタートで大きく出遅れた。1コーナーで、ポールポジションから6番手にまで後退。オープニングラップを終えるころには、さらにひとつポジションを落とし、7番手になっていた。
その後は7番手から8番手付近で走行を続け、追い上げることはできなかった。ビニャーレスは終盤、チームメイトのバレンティーノ・ロッシにも交わされてしまう。ロッシは予選でQ1突破できず、14番グリッドからスタートしていた。ヤマハのトップでゴールしたのはビニャーレスではなく、ロッシだった。
開幕戦は混戦模様を呈していて、序盤から終盤に至るまで、トップから数珠つなぎのような状態でポジション争いが繰り広げられていた。ビニャーレスは「単独で走っているときは、ラップタイムはいいんだ。レース中盤でも1分55秒前半のタイムで走れていた。でも誰かの後ろにつくと、リヤのグリップが不足してしまった。オーバーテイクを仕掛けられなかったんだ」と語った。
「改善が必要だ。ともかく良かった点としては、改善すべきところがわかったということだね。それはとても重要なんだ」
優勝争いにも表彰台争いにも絡むことなく終えた開幕戦。ビニャーレスにとって厳しい2019年シーズンのスタートとなった。