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インディデビュー戦で奮闘したローゼンクヴィスト。ボスのガナッシも太鼓判

2019年03月12日 13:51  AUTOSPORT web

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インディカーデビュー戦を4位で終えたフェリックス・ローゼンクヴィスト
インディカー・シリーズに参戦する名門チップ・ガナッシ・レーシング。オーナーを務めるチップ・ガナッシは、開幕戦でスコット・ディクソンが2位、ルーキーのフェリックス・ローゼンクヴィストが4位を獲得した結果に満足を得ている。

 1990年にパット・レーシングを引き継ぐかたちでチップ・ガナッシが設立したチップ・ガナッシ・レーシング。インディカーに、ジミー・バッサーやアレックス・ザナルディ、ファン・パブロ・モントーヤ、ダリオ・フランキッティとチャンピオンドライバーを生み出しインディカー3強チームのひとつとして君臨している。

 ディクソンは、2003、2008、2013、2015、そして2018年と5度のチャンピオンに輝き、今シーズンも連覇を目指しインディカーに参戦。その新たなチームメイトとして抜擢されたのが、フォーミュラEに参戦し、日本でもスーパーフォーミュラやスーパーGTで活躍していたローゼンクヴィストだ。

 2月の合同テストから、その順応性の高さを示しディクソンに劣らないタイムをマーク。開幕戦セント・ピーターズバーグでも、予選でディクソンの前となる3番手を獲得した。

 スタートで2番手に上がり、24周目にはウィル・パワー(チーム・ペンスキー)をリスタートで交わし、トップに浮上。31周のラップリードを記録して、2度目のピットインへと向かった。

 しかし、ここで停止位置を少しオーバーしタイムロス。ポジションを落としてしまったが、4位という結果でインディカーデビュー戦を終えた。


「これはかなりいい日だと思う。9号車、10号車の両方にとって良く、堅実な一日だった。我々は構築することができた。2位と4位? けっこうじゃないか」とオーナーのガナッシは開幕戦の結果に喜ぶ。

 ディクソンは、今シーズン強いチームメイトを求めており、ルーキーのローゼンクヴィストは未知数だったが、その期待に応える結果を出すことができた。

「疲れ果てたよ。ドライビングは難しいし、インディカーのようなクルマを今まで運転したことはなかった。だた、ここに来れて夢が叶った」

 ローゼンクヴィストは2016年にインディライツに参戦し3勝を挙げる活躍を見せたが、インディカーのシートを獲得することはなかった。

「取り入れなければならないことはたくさんある。トラックがどれだけグリップアップしているか過小評価していたんだ。まだまだ学ぶべきことばかりだが、4位からスタートできたのは素晴らしいね」とコメント。

 110周レースの後半は右腕に痛みがあったとレース後に語っており、高温で湿度もあった開幕戦はルーキーにとって厳しいレースだったに違いない。その中で、トップ争いを行い、4位フィニッシュは観客を大いに驚かせた。


「もっとうまくできた思うよ。レース終了近くには、右腕の感覚がなかった。理由はわからないけどね。ただ奮闘していたよ。最後の20周は、パワーにもっと近づけたと思うんだ」とローゼンクヴィスト。

 開幕戦での結果に満足しているチップ・ガナッシ。「数年間、彼に注目していた。ようやく彼を乗せることができてうれしいね」と語っている。