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再開発に揺れる釜ヶ崎を16ミリフィルムで映す『月夜釜合戦』2週間限定上映

2019年03月12日 12:10  CINRA.NET

CINRA.NET

『月夜釜合戦』ポスタービジュアル ©映画「月夜釜合戦」製作委員会
映画『月夜釜合戦』が3月9日から東京・渋谷のユーロスペース、4月20日から神奈川・横浜シネマリンで2週間限定公開される。

同作は、再開発に揺れる大阪・釜ヶ崎が舞台の人情喜劇。飛田遊郭をしきる釜足組の「お釜の盃」が盗まれたことをきっかけに、釜を巡る争奪戦が繰り広げられるというあらすじだ。タイトルは「月夜の晩に釜を抜かれる」ということわざをもとに作られた古典落語の演目『釜泥』に由来して名付けられた。撮影は全編にわたって16ミリフィルムで敢行され、これまでに『ポルト・ポスト・ドック国際映画祭』のグランプリや『おおさかシネマフェスティバル2018』のワイルドバンチ賞などを受賞している。

監督を務めたのは佐藤零郎。出演者には太田直里、川瀬陽太、渋川清彦、門戸紡、西山真来、足立正生らが名を連ねる。なおオフィシャルサイトには蓮實重彦、藤井仁子、空族、七里圭、鎌田哲哉、酒井隆史のコメントが掲載。蓮實重彦は「赤いスカートの女性による爽快な自転車の走行に導かれ、出鱈目のようでいて繊細きわまりない演出が描き上げるこの愉快な作品が16ミリで撮られたことを、とことん祝福しようではないか」とコメントしている。