2019年のWRC世界ラリー選手権第3戦メキシコは現地3月10日、SS19~21が行われ、セバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)が逃げ切り、シーズン2勝目を挙げた。総合2位にはオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)が入り、トヨタは3戦連続の表彰台を手にしている。
■トヨタ
●オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)/総合2位
「いい週末だった。このラリーはクルマにとっても、タイヤにとっても、そしてクルマの中で戦うドライバーにとっても、非常に過酷なイベントだった」
「ただ我々はうまくやったと思うし、ミスをすることも、問題にあうこともなく走り切れてうれしく思う。僕たちの強さを示すことができたんじゃないかな」
「パワーステージではパンクをしてしまったので、何もできなかったけど、最初の2本のステージはうまく走れ、(総合)2位に順位を上げることができた」
「開幕3戦で3回表彰台に立つなど、ここまでいいシーズン序盤戦を過ごしているから、引き続きこのいい流れを保ちたい」
●ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)/総合8位
「4ポイントを獲得するために、これほど頑張って戦ったのは初めてだよ。デイ4の2本目のステージ終盤に、路面の根石にクルマが当たってしまい、サンプガードにダメージを負ったんだ」
「もしかしたら走り続けられないかもしれないとも思ったけど、どうしても諦められなかった。なんとかサンプガードを応急処置できたけど、パワーステージでは攻められなかったし、タイムコントロールに遅着した結果ペナルティを受け、4秒差で総合7位の座を失った」
「しかし、フィニッシュすることができてよかったと思う。この週末は本当にいろいろなことが起きたから、次のラリーは平穏無事であることを願っているよ」
●クリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)/総合5位
「総合5位はほぼ確実という状況でデイ4をスタートしたから、その順位を守りつつ、パワーステージを全開で攻めることにした。最初の2本のステージではタイヤを守って走ったけど、それは正しい戦略だったと思う」
「そしてパワーステージでは、総合5位でフィニッシュすることを最優先しながらも、思い切りアタックした」
「デイ3ではラリーをリードしながらもパンクで遅れるなどタフなラリーになったけど、14ポイントを獲得できたからポジティブな結果だといえるだろうね」
「チームにとって、そしてマニュファクチャラー選手権にとって、本当に価値のあるラリーになったと思う」
■ヒュンダイ・モータースポーツ
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/総合4位
「望んでいたような週末ではなかった。金曜日の午前早くに起きたパンクや、出走順といったことが影響し、始めから終わりまで本当に難しいイベントになった。スピードが出ていない時もあったし、全体的に苦戦したよ」
「走っている間はリズムを掴めていると感じていたが、普段の僕たちのペースではなかった。今日は上位のドライバーたちに何か起きた場合に備えて、いいリズムを維持しようとしたけど、そのせいでパワーステージにタイヤのライフを残しておくことができなかったんだ」
「この週末のことは忘れて、コルシカに向けて態勢を立て直さなければならない」
●アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)/総合11位
「今週末に失ったチャンスのことを気に病むのは簡単だ。でも多くのポジティブな点に目を向けることが重要だよ。ヒュンダイi20クーペWRCは、ここでのグラベルステージで僕が望む以上のパフォーマンスを発揮したし、そのことは僕たちが金曜日に出した強力なステージタイムに表れている」
「僕たちの実力で手にできたであろう結果を争えなかったことは確かだけど、時にラリーというのはそういうものなんだ。最終日は着実な走行ができたし、パワーステージを通してまずまずの走りができた」
●ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)/総合9位
「今日の目標は、限界まではいかない程度の走行をして、チームにとってとても重要となるマニュファクチャラーズポイントを獲得することだった。パワーステージのスタートでは走行を楽しんでいた。少しプッシュしたけれど無茶なことはしなかった」
「たとえ最終結果が自分たちが達成できたであろうレベルに達していなくても、今週末はステージの走行を楽しめたし、観衆からの応援は素晴らしかった」
「金曜日は問題が起きるまでは先頭集団で戦えていたから、確実にポテンシャルはある。次のコルシカでのラリーには強くなって戻るよ」
■Mスポーツ・フォード
●エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)/総合3位
「いい結果だと思うけど、今週末は総合2位のポジションを狙えたはずだから、どうしても悔しさが残るね」
「不運にも、いくつか大打撃となる局面があった。あの(デイ3午後)2回目のオタテス(SS14)は僕たちにとって大きな代償となった。さらに、今朝はタイヤ選択を間違ってしまった」
「それでもいい週末だったし、ポジティブな面もたくさんあった。僕たちはひとつもミスを犯さなかったし、充分なポイントを獲得したから、(第4戦の)コルシカではもっといい出走順となるはずだ」
「そして、もっとも重要なことはマシンが改良されたことを確認できることだ。シーズンを通してこの流れを維持できるようがんばるよ」
■シトロエン・レーシング
●セバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)/総合優勝
「メキシコは間違いなく僕にとって特別な場所だ。特にここで5度目の優勝を飾り、チャンピオンシップにおいて最多のポイントを獲得できたことがうれしいよ! このために戦ってきたんだからね」
「トラブルフリーの週末というわけではなかったが、最初から最後までよくやり通した。C3 WRCのポテンシャルが引き続き証明された形になったね。マシンのおかげで今週末はトップパフォーマーになることができた」
「これからも懸命に取り組み続けられるかは自分たちにかかっている。チャンピオンシップはかつてないほどの接戦になりそうだからね。また、今週末のチームの素晴らしい仕事には感謝しかいないよ。 同じような結果を目指してコルシカへ向かう」
●エサペッカ・ラッピ(シトロエンC3 WRC)/総合14位
「ここ特有の路面でC3 WRCをどう走らせたらいいか学ぶことができ、同様にここでのステージにおけるタイヤ戦略の理解を深めることができてうれしいよ。僕たちはもうツール・ド・コルスに集中するところだ。先頭集団に戻るつもりだよ」