2019年のWRC世界ラリー選手権第3戦メキシコは現地3月8日、SS2~9が行われ、セバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)が総合首位に立った。トヨタ勢はクリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)が総合3番手、オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)が総合4番手につけている。
■トヨタ
●オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ2総合4番手
「いい1日だった。あれ以上は無理と思えるくらい、全力を尽くして走ったよ。1日を通してクルマのフィーリングはよかったから、気持ちよく走れたし、激しく攻める自信もあった」
「午後のステージは限界まで攻めたから、何度かヒヤッとする瞬間もあったね。1日の終わりのスーパーSSでは総合順位が上がったけど、もしその前のSSでさらに上げられていれば、明日はもっと良い出走順で走れたから少し残念だ」
「とはいえ、少なくともライバルとの走行条件の差は今日よりも 少なくなるだろう。総合2番手の選手とのタイム差はそれほど大きくないので、順位を上げるチャンスは十分にあると思う」
●ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ2デイリタイア
「今朝の最初のステージは少し慎重に走り過ぎたが、その後リズムをつかみ、クルマも本当に好調だった。午後のステージでは走りがさらによくなり、順位も総合4番手に上がったんだ」
「しかし、残念ながらオルタネータに問題が起こり発電しなくなった。残る2本のSSを何とか走ろうとリエゾン(移動区間)で修復を試みたけど、叶わなかったよ」
「もちろん強いフラストレーションを感じるけど、モータースポーツの世界では起り得ることだ。視線を先に向けて、残る2日間を戦い抜かなければならないね」
●クリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ2総合3番手
「このクルマで初めて走ったグラベルラリーのデイ2で、総合3番手につけられて本当にうれしい。首位を競うためには少し速さが足りなかったけど、問題は何も起こらず、クルマは技術的に完璧だった」
「クルマの中に多くの砂と土煙が入り視界が悪化した場面もあったけど、クルマのパフォーマンスは高かったと思う」
「明日は難しいステージが多くあり、今日と同じようにハードな道を走行する長い1 日だ。総合2番手の選手とのタイム差はそれほど大きくなく、出走順も今日より良くなるから、どのような1日になるのか、とても楽しみだ」
■ヒュンダイ・モータースポーツ
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ2総合6番手
「午前中のパンクによって、ここメキシコでの週末をポジティブなものにするという希望が消えてしまった。この状況について落胆を隠すことはできなかったが、ステージを進むにしたがって、順位を挽回するためにできる限りのことをした」
「(パンクが起きたステージでは)スタートから5~6km進んだところで、いくつかあった大きな石を避けようとしてコースを外れそうになった。そして石のひとつに当たってパンクしてしまったんだ。できることは何もなかったよ」
「こうしたグラベルステージでは、出走順が重要な役割を果たすが、残念ながら今週末は戦いが進んでも出走順が有利になることはなさそうだ」
「いら立ちは大きいけれど、もちろん僕たちは決して諦めないよ」
●アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ2リタイア
「午前中は順調だったが、午後は完全に運が逆転してしまった。いいスタートを切りたいと思っていたし、そうすることはできたんだ。エル・チョコラテ(SS2/5)が重要な鍵となることは分かっていた。誰もがよく知っている、この日最長のステージだ」
「ステージの構成は毎年少しずつ変わっているけど、順調に走行できるよう懸命に努力し、午前の走行ではステージ優勝を獲得した」
「でも2度目のエル・チョコラテでの走行で石に当たり、パンクしてしまった。タイヤを交換したけれど、その後たった10km進んだところで、サスペンションが壊れてしまった。石に当たった衝撃のせいだ。結局リタイアせざるを得なかったんだ」
●ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ2リタイア
「僕とカルロス(デル・バリオ/コドライバー)にとってはうれしいWRC復帰戦だった。スタートから首位に近いところで戦うことを期待していたし、1日のほとんどでそうすることができた」
「ヒュンダイi20クーペWRCの感触はすぐに良くなり、何度か強力なステージタイムを記録した。総合2番手を走行していて、首位からはたった4秒差だったが、オルテガのステージ(SS6)のあとで、電気系統に問題が出たんだ」
「リエゾン(移動区間)でマシンを止めて、修理しようとしたけれど、無理だった。表彰台に向けて強力な結果を出せる本物のチャンスや、ありとあらゆる可能性があったんだ。でも、もはや不可能だ。チーム全体にとって本当に残念なことだよ」
■Mスポーツ・フォード
●エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)/デイ2総合2番手
「今日はメカニカルな部分も含めマシンがうまく機能してくれたいい1日だった。限界までチャレンジするような1日ではなかったから、クリーンにライン上をキープすることと、グリップを見つけることがすべてだった」
「今日はかなり滑りやすいコンディションだったけど、明日はもう少しグリップする場所を見つけて、スピードも上げていかなきゃいけない」
「明日はいくつか素晴らしいSSもあるけど、難しいSSもある。そういったステージがミックスされているから、正しい攻め方をしなくちゃいけいないね。まだ道のりは長く、どんなことでも起こり得るから、プッシュし続けなければならない。引き続き、ベストを尽くす」
●テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)/デイ2リタイア
「大きな岩にヒットするまでは、クリーンなドライビングをしていた。(クラッシュで)右フロントにダメージを負い、山腹に向かってスピンしてしまった」
「ダメージが大きくて、レースを継続することができなかった。それでも、1番重要なのは、僕とマルコ(サルミネン/コドライバー)が無事だということだ」
■シトロエン・レーシング
●セバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)/デイ2総合首位
「とても厳しいコンディションだったが、疑いなしにとても良い1日だった。特に午前中はグリップレベルが低かったけど、(前に走った選手の)ラインをなぞっていける状況を楽しめたよ」
「明日(競技3日目)は今大会最長のステージが控えていて、そこで有利な出走順を得るために、今日を良い順位で終えることが重要だった」
「自分たちのポジションを最大限活用する必要があるし、慎重にならないといけない。道幅が狭くておそらく路面がひどく荒れている、トリッキーなセクションがいくつかあるだろうと予想しているからね」
●エサペッカ・ラッピ(シトロエンC3 WRC)/デイ2総合5番手
「グリップの低い路面におけるC3 WRCの走らせ方を少しずつ学んでいる。経験不足ではあるけれど、タイムは徐々に向上しているよ」
「ラリー後半は掃除役を務めなければならない機会が多いと思うし、直近のライバルたちは僕たちより有利な出走順を得ている。でも戦いを続けて可能な限りベストな結果を出すよ」