現地3月7日(日本時間8日)に行われたWRC世界ラリー選手権第3戦メキシコのSS1について、大会主催者はステージ中止により走行できなかったドライバーに対し、ノーショナルタイムを与えることを決定し、結果が確定した。
ラリー・メキシコのSS1はグアナフアトの市街地で行われたステージで、フィニッシュから100メートル手前の付近にはジャンプ台が置かれていた。
このジャンピングスポットでは、先にステージを走行したアンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)やエサペッカ・ラッピ(シトロエンC3 WRC)はマシンフロントから激しく着地するアクションをみせて観客を沸かせる。
しかしマーシャルは、これ以上アグレッシブな走りをするドライバーが現れた場合、安全を確保できないと判断。ジャンプ台を撤去し再度セーフティチェックを行う時間もないとしてステージ中止を決定した。
これにより、ステージ走行前だったセバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)、ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)、オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)はタイム計測できずにSS1を終えることに。
マーシャルはSS1のリザルトを取り消すか、走行しなかった3名に一律のノーショナルタイムを与えるか議論した上で、一律タイムを与えると決定。3名にはステージキャンセル前最後の走者だったクリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)の1分1秒2が与えられた。
これにより、SS1の結果が確定。総合首位にラッピ、総合2番手にミケルセンが続く形に。総合3番手ミークから総合7番手のオジエまでは同タイムで並ぶ格好となった。
開幕2戦で苦戦が続いているヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)は1分2秒3で総合10番手。走行直後、「レッキ(下見走行)からフィニッシュを示すボードの位置が変わっていた。それに気づかず、フィニッシュしたと思ってブレーキをかけてしまった」と不満を露わにしている。
ラリー・メキシコ競技2日目となる現地8日(日本時間9日)はSS2~9までで争われ、本格的なグラベル(未舗装路)イベントが幕を開ける。
■2019WRC第3戦メキシコ SS1後結果
Pos.No.DriverMachineGap14E.ラッピシトロエンC3 WRC1'00.6289A.ミケルセンヒュンダイi20クーペWRC0'00.135K.ミークトヨタ・ヤリスWRC0'00.6433E.エバンスフォード・フィエスタWRC0'00.6511T.ヌービルヒュンダイi20クーペWRC0'00.668O.タナクトヨタ・ヤリスWRC0'00.671S.オジエシトロエンC3 WRC0'00.683T.スニネンフォード・フィエスタWRC0'01.596D.ソルドヒュンダイi20クーペWRC0'01.51010J.ラトバラトヨタ・ヤリスWRC0'01.7