ルノーF1のダニエル・リカルドとチームメイトのニコ・ヒュルケンベルグは、スペインのカタロニア・サーキットで行われた8日間のF1プレシーズンテストで、合計961周(4,473km)を走行した。ルノー・スポール・レーシングのマネージングディレクターを務めるシリル・アビテブールによると、チームは目標を達成できたという。
「テストの主な目的は、パーツの限界を評価することで、一部のパーツは他のものよりも優れた性能を発揮した」とアビテブールは語った。
「全体的に、ファクトリーとサーキット間の相互関係と連携は素晴らしかったし、重要な情報を収集できた」
「多くの走行距離を稼ぎ、マシンの小さな異常を見つけた」とルノーのシャシーテクニカルディレクターを務めるニック・チェスターは語った。
「我々はマシンをより深く理解している。バルセロナに来る前から、新たな空力パッケージについて多くを学ぶことになるだろうと分かっていた。これまでのところ非常に順調だ」
ルノーは2019年に優れたシャシーを製作し、チェスターも新型R.S.19をそのように評価している。チェスターは、R.S.19と他チームのマシンを比較してどのように考えているのだろうか?
「その差は極めて小さいと思う。テストでのタイムは非常に近いものだった。毎日のタイムは僅差だったが、日によってチームの順位が違っていた。私が言えるのは、フェラーリが一歩先んじているように見えるということだ。メルセデスの本当のペースについては、我々はまだ目にしていない」
エンジンテクニカルディレクターのレミ・タフィンは、コース上でのパワーユニットの数値は、ダイノ内(性能確認装置)で見られたものと一致したと語っている。パワーと信頼性における改善は、2014年のV6ハイブリッドエンジン導入以来、「過去5年で達成した以上に大きいものだ」とタフィンは付け加えた。
近年のシーズンでは、フェラーリとメルセデスに遅れをとっているルノーだが、2019年に重要な一歩を踏み出すにあたって、どれだけのプレッシャーがあったのだろうか?
「我々が受けている唯一のプレッシャーは、会社側からのものだ」とタフィンは語った。
「まず我々自身に目を向け、取り組むべき課題があった。高い目標を設定したが、それに取り組み、達成することができた。これまで行なった仕事には満足している」
「これからも1年を通じて開発を続けていく。今年の我々の開発手法は、2018年のものとなんら変わりはない。18カ月前からのコンセプトを維持しているんだ。それは実を結び始めているし、今まで以上に結果をもたらすことができると感じているので、満足しているよ」