国際モーターサイクリズム連盟(FIM)は、グランプリ委員会とセーフティ委員会の協議により、MotoGPの新しい罰則となる『ロングラップペナルティ』の導入が決定されたことを発表した。
新たに導入されるロングラップペナルティは、決勝レース中にMotoGPのレーススチュワードがコースアウトやその他の理由で、ライダーにペナルティを科す必要がある場合に適用される。
これまでのポジション後退のペナルティの場合、ペナルティを受けるライダーとそれ以外のライダーとの距離などにより不公平が生じる可能性があること、また、複数のペナルティを監視することが困難であることから、より公正かつ監視可能なペナルティとすることがこのロングラップペナルティの導入目的だ。
2月下旬に行われたMotoGPクラスのカタール公式テストでその試みが行われていたが、今回、導入が正式に決定した。
ペナルティを受けたライダーはその通告を受けてから3周以内に指定のエリア、つまり通常のレーシングラインよりも大回りとなるラインを通過しなければならない。このラインはすべてのサーキットで設定され、通常のレーシングラインよりも数秒遅くなるよう、アスファルトのランオフエリアのようなコース上の安全なポイントに設置される。
ロングラップペナルティによって、ペナルティを受けるライダーは該当ラップで数秒、およそ2秒以上のタイムが加算されることになるという。
また、レッドフラッグ提示によるレース中断などによりライダーがロングラップペナルティを消化できなかった場合は、レーススチュワードにより、ロングラップペナルティと同等のタイムペナルティが適用されるように検討されているという。
なお、ポジション後退のペナルティについても、レーススチュワードにより、引き続き適用されるということだ。