2019年に創業100周年を迎えるベントレーは3月5日、スイスで開かれているジュネーブ国際モーターショー2019で、同社のアニバーサリーイヤーを記念した特別仕様車『ベントレー・コンチネンタルGT・ナンバー9エディション・バイ・マリナー』を発表した。
ナンバー9エディション・バイ・マリナーという名がつけられた特別なベントレー・コンチネンタルGTは、現在から80年以上前の1920~30年代に“ベントレーボーイズ”のひとりとしてナンバー“9”をつけたレーシング・ベントレーを駆り活躍したヘンリー・ラルフ・スタンレー・“ティム”・バーキン卿へのオマージュが込められた一台だ。
ベントレーオーナーと投資家、そしてレーシングドライバーの顔を持ったバーキン卿は、その類まれな企業精神と野心を元に、4.5リットルスーパーチャージャー付きエンジンを搭載した『ベントレー・ブロワー』を製作。175馬力を発揮するエンジンを積んだグリーンのマシンは圧倒的な存在感を放ち、後に戦前のレーシング・ベントレーを代表する名車となっている。
コンチネンタルGT・ナンバー9エディション・バイ・マリナーはそのフロントグリルに白字で“9”の文字が浮かび、ひと目でレーシング・ベントレーの栄光を背負う一台であることが分かる。
エクステリアカラーは伝統のビリジアングリーンとベルーガブラックの2色から選ぶことができ、ホイールも同2色から選択可能だ。また、ブラックラインスペシフィケーションやカーボンボディキットといったオプションも用意されるという。
インテリアではカンブリアグリーン、ベルーガという伝統的な2種類のレザーがシートやインナードアパネルに用いられ車内を彩る。センターコンソールには1920~30年代のレーシングカーや航空機に用いられた“ターンドアルミニウム”と呼ばれる模様があしらわれるのも特徴的だ。
さらに、イエーガー社とマリナーが、ブロワーのメーターからインスピレーションを得て共同開発したメーターも存在感を放つ。また、コンチネンタルGTでは初採用となったローテーションディスプレイには、バーキン卿が駆った9号車ブロワーのレストアの際に運転席から回収された木片が組み込まれるなど歴史を感じさせる演出が施されている。
この他、創業100周年を記念したコンチネンタルGTコレクターズエディションには“ナンバー9”ブロワーのオルガンストップをイメージした18Kゴールドコーティングのオルガンストップや「1 of 100」と記されたトレッドプレートも限定100台の1台1台に装備されるという。